福厦高速鉄道の海上大橋で複数の「中国製造のベスト」を創造―中国メディア

人民網日本語版    2021年3月25日(木) 12時50分

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福建省の福州とアモイを結び、中国初の時速350キロメートル級の海上高速鉄道となる福厦高速鉄道はこのほど、全線のカギを握るプロジェクトである湄洲島海上大橋のメインタワーの主体工事が完成した。

福建省の福州と厦門(アモイ)を結び、中国初の時速350キロメートル級の海上高速鉄道となる福厦高速鉄道はこのほど、全線のカギを握るプロジェクトである湄洲島海上大橋のメインタワーの主体工事が完成した。同橋は全長14.7キロメートル、海上での施工距離は10.8キロメートルに及び、中国初の海上横断高速鉄道低タワー斜張橋になる。科技日報が伝えた。

建設を担当する中鉄十一局集団有限公司の関係責任者は、「施工中、当社プロジェクト部は鍵となる施工技術の科学研究チームを立ち上げ、多くの難問を解決し、複数の『中国製造のベスト』を創造し、30件以上の科学研究成果を生み出し、工事の質を確保した」と説明した。

新たに建設される福厦高速鉄道は福建省の沿海地域と台湾海峡の西岸に位置し、中国で初めての本当の意味で海の環境で運行する高速鉄道プロジェクトであり、中国内外で運行速度が最も速い沿海・海上鉄道だ。

湄洲湾海上大橋は同高速鉄道で最も距離が長い海上施工区間であり、全線のカギを握る重点プロジェクトでもある。橋本体の設計はプレストレストコンクリート連続ラーメン低タワー斜張橋だ。低タワー斜張橋は「部分的な斜張橋」などとも呼ばれ、連続桁橋と斜張橋との中間にある一種の新しい橋梁構造形式であり、斜張橋と連続桁橋の特徴を兼ね備え、「剛柔併せ持つ」という特徴もあり、構造の力学的特徴に合致し、経済的で、造型的に美しい、剛性が高いといった長所があり、発展のポテンシャルが大きいため、小スパン橋ではこの構造形式を優先的に採用するものが増えている。

■40.6メートルの「ビッグマック」が高速鉄道の施工で応用されるのは世界初

同大橋の梁構造は長さ40.6メートル、幅12.6メートルの移動型枠を用いた現場打設コンクリート梁で、コンクリートの体積は438.2リューベ(立方メートル)、重さは1000トンに達して従来の32メートル箱桁より100トン重い。名実ともに「ビッグマック」級の橋梁だ。

同プロジェクト部の李維(リー・ウェイ)チーフエンジニアの説明によると、湄洲湾海上大橋は連続梁のほか、橋全体にわたって40.6メートル箱桁による設計を採用し、福厦高速鉄道で唯一の40.6メートル箱桁橋であり、40.6メートル大スパンの移動型枠を用いた現場打設コンクリート梁の高速鉄道工事における初の応用でもあり、この全体技術は世界でもまだ先例がなく、広く注目を集めているという。

李氏は、「従来の32メートル箱桁設計に比べ、40メートル箱桁設計を採用すると敷地面積が20%少なくて済み、投資額も3-5%減らせる。運行能力を引き上げるだけでなく、海水による橋脚へのダメージも軽減し、海上大橋の安全性を高めた。しかし注入された等級の高いコンクリートはスランプ値が小さく、注入作業の難度が高く、今回の施工ではさらに連続注入して一度に成型する必要があったため、施工設備の安全性と信頼性には極めて高い要求を突きつけていた」と振り返った。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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