韓国のチキン店に届いた一通の手紙に感動=「弟の手を握って逃げようと思ったら…」

Record China    2021年3月2日(火) 0時20分

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2月25日、韓国・国民日報は、韓国のあるチキン店に届いた手紙について伝えた。写真はヤンニョムチキン。

2021年2月25日、韓国・国民日報は、韓国のあるチキンフランチャイズ店の本社に届いた手紙について伝えた。

記事によると、同月16日にあるチキンフランチャイズ店の本社に一通の手紙が届いた。差出人は高校生で、A4用紙2枚に及ぶ長い手紙だったという。

手紙によると、差出人の男子高校生は事故で両親を亡くし、祖母と7歳下の弟と3人暮らし。時々年齢をごまかして宅配便の仕事をして生活費を稼いでいるという。

ある日、小学4年生の弟が「チキンが食べたい」と駄々をこねた。仕方なく近くのチキン店へ行き、「少しでもいいので、5000ウォン(約470円)でチキンが食べられるか」と尋ねたが、相手にしてくれるところはなかったという。

家に帰宅しようとした兄弟は偶然あるチキン店の看板を目にした。当時について、手紙には「もじもじしている私たちを見て、(チキン店の)ご主人が店内に招き入れてくれた。(出してくれたチキンは)一目で多いと分かる量で、ご主人に『間違えていませんか』と尋ねると、『チキンは冷めるとまずい』と言ってコーラ2本まで持ってきてくれた」と書かれていた。

また、内心「高いものを出してお金を出させようとするのではないか」と心配したというが、幸せそうに食べる弟を見たらそんな考えは消え、食べ進めた。その後、食べ終わってから会計のことを思い出し「目の前が真っ暗になり、悪い考えだが弟の手を握って逃げようと思った」というが、店のご主人は笑顔で「おいしかった?」と聞くだけで、5000ウォンも受け取ることなく「あめを1個ずつ渡して追い出すように送り出してくれた」という。

当時の感情について、手紙には「いつぶりに感じる温かさだろうか。1年近く経った今も鮮明に覚えている。外見とは異なり情の深い方のようで、一言一言が本当に温かかった」とつづられていた。

さらに、幼い弟はその後も、チキンが食べたくなると兄に内緒でそのチキン店を訪れていたようで、ご主人は3、4回無料でチキンを出してくれたという。チキンを食べに行った弟のぼさぼさの髪を見たご主人が近くの美容室に連れて行ってくれたこともあったという。

最後には「申し訳なさと恥ずかしさでチキン店にあいさつに行くことができずにいる」としつつ、「ご主人のように貧しい人を助けるかっこいい人になる」という決意とともに、これまで弟の面倒を見てくれたことへの感謝の言葉が書かれていたという。

記事によると、手紙の受取人はチキンフランチャイズ「鉄人7号」ソウル弘大(ホンデ)店を運営する30代のパク・ジェフィ代表だった。本社関係者は「コロナで厳しい時期に手紙を受け取り、大きな感動を受けた。学生に奨学金を出したいと思ったが、見つけることができなかった。代わりに当該店に支援物品を送った」と明らかにしている。

この心温まるエピソードに、韓国のネット上では「パク代表、ありがとうございます」「まだ若いのに心が広い」「目頭が熱くなった。最近暗いニュースばかりだけど、パクさんのような方がもっと増えますように」「子どもたちはチキンを食べたのではなく、ご主人の温かい心と愛を食べたも同じ」「そう簡単にできることじゃない」など感動する人が続出しており、中には「今の大統領よりよっぽど素晴らしいチキン店の主人」と表現するユーザーも。

また「明日さっそくデリバリーを頼んでみよう」「そのチキン店の近くの人たち、もっとたくさん利用してあげてください」などのコメントも寄せられている。(翻訳・編集/松村)

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