中国の30~40代の求職者を悩ませる「35歳現象」―香港メディア

Record China    2021年2月12日(金) 7時20分

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香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストは9日、中国の30~40代の求職者を悩ませる「35歳現象」について報じている。写真はウェブ面接。

香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストは9日、中国の30~40代の求職者を悩ませる「35歳現象」について報じている。中国紙・環球時報(電子版)が10日、その内容を要約して次のように伝えている。

一部の中国人労働者にとって、35歳の誕生日は呪いの始まりのようなものだ。新型コロナウイルスのパンデミックが経済に与える影響により、35歳の年齢制限を設ける求人広告がますます増えており、中年に近づく多くの人々が将来に不安を感じている。年齢差別についての不満は、SNS上に殺到し、国営メディアはそれに「35歳現象」と名付けている。

40代のデビッド・ホアンさんは、広東省で所有していた小さな衣料品工場が閉鎖された後、約1万着の在庫を売るために、生鮮市場と道端の屋台の間を行き来している。「私のような(年齢の)人が仕事を見つけるのはとても難しい」と話している。

中国のQ&Aサイトの「40歳の失業者はどのように暮らしているのか」というスレッドは、2000万回以上も閲覧されており、そこでは仕事を見つけることへの不満が数多く述べられている。状況はパンデミックによってさらに悪化したようだ。

国務院発展研究センターが先月発表した調査報告によると、昨年3月に解雇された35歳以上の人の3分の2近くが9月になっても仕事を探していた。

大手人材サイト、智聯招聘で昨年2月から9月までに履歴書を提出した35歳以上の人の数は、前年比15%増加し、35歳未満の2倍以上となっている。

年齢差別は多くの国で違法だが、30年以上続いた一人っ子政策の後に急速に高齢化し労働力の減少に直面している中国では違法ではない。多くの企業が、同様の仕事に対してより低い給与を支払うことができるため、中年の労働者よりも精力的な若者を好む。こうした傾向は、「996」と呼ばれる、午前9時から午後9時まで週6日出勤という勤務体制をとるインターネット業界で顕著だ。35歳を超える開発者の多くが、そうした仕事を処理するには年齢が高過ぎるとみなされている。

低線都市(中国では都市が一線、新一線、二線、三線、四線、五線都市にランク付けされているが、そのうちのランクの低い都市)では一線の大都市よりも雇用機会は多いものの、30~40代の求職者の多くが、発展した豊かな地域から移動することをためらっている。

上海に本拠を置く教育コンサルタントの採用マネジャーは、「私のところには、1980~81年生まれの人の履歴書がたくさんある。英国のグリーンカードを持っている人もいるが、英国でも中国でも仕事が見つからない」と話している。(翻訳・編集/柳川)

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