「孫に年越しのプレゼントを」と考えたおじいさんが“やらかした”こととは―江蘇省

Record China    2021年2月8日(月) 23時20分

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江蘇省高郵市警に緊張が走った。ネットを通して、何者かが小さな鉄球を大量に購入したことが判明したからだ。警察は、空気銃の弾丸に使うために購入した可能性があると考えた。

2020年8月、江蘇省高郵市警に緊張が走った。ネットを利用して何者かが小さな鉄球を大量に購入したことが判明したからだ。警察は、中国では個人の所有が違法とされる空気銃の弾丸に使うために購入した可能性があると考えた。

市警は市内各地の警察官に、日常の仕事では注意をもって観察し、疑わしい事例があれば徹底的に調べるよう命じた。

最近になり、市内の派出所に勤務する警察官が、老人男性の自宅を訪問した際に、その老人が緊張していることを見抜いた。「なにか変だ」と思った警察官は、すぐに立ち去らずに「世間話」を続けた。警察官は、室内に大きな冷蔵庫があることに注目した。冷蔵庫が通電状態であることも分かった。

警察官は「おじいさんの生活状況に関心があるのですよ」などと言い、冷蔵庫に歩み寄って扉を開けてみた。冷蔵庫の中には、小さな肉の塊が詰め込まれていた。さらに子細に眺めて、警察官は仰天してしまった。すべてが、羽毛をむしられた小鳥だったからだ。警察官は老人に説明を求めた。

老人は隠し立ては出来ないと思ったようで、事情を話し始めた。自分には30歳の息子がいて、その息子には幼い男の子がいる。その孫が可愛くて仕方がないのだが、離れて暮らしている。しかも、新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、1年以上も会っていないとのことだった。

老人は2020年8月には、次の春節(旧正月、2021年は2月12日)ことを考えるようになった。そして、孫が油の少ない肉が好きなことを思い出した。老人は、野生動物の肉は基本的に赤身の肉で、栄養がとてもよいと聞いたことがあった。そこで、孫のための「年越しのプレゼント」しようと考えた。孫の体によいとも考えた。

老人は若いころ、空気銃が得意だった。しかし今では法律で禁止されている。老人はそこで、パチンコを使うことにした。パチンコも弾丸もネットを利用して手に入れた。毎日、毎日、自分の家の裏にある林に入って小鳥を仕留めた。小鳥は羽毛をむしり内臓を取り除いてから冷蔵庫に入れた。いつの間にか100羽程度にもなっていた。

警察官は、老人が所有が禁止されている空気銃を持っていないことを確認した。ただし、老人やはり法律に違反していたという。

同件を紹介した中国メディアの澎湃新聞の記事は、老人が仕留めていた鳥の種類には触れていないが、警察による説明として野生動物に関連する違法行為について紹介した。希少であったり絶滅の恐れがあるなどとして国が指定した野生動物を狩猟したり殺した場合、あるいは違法に入手したり輸送や販売をした場合には、状況によって違いはあるが、「特に悪質」と判断された場合には、懲役10年以上の判決を言い渡される場合がある。

また、スズメやカエルのような日常的に見かける動物でも、大量に狩猟した場合には、刑事責任を追究される可能性があるという。

高郵市警は市民に向けて、野生動物を売買したりむさぼり食うことは悪習であるとして、やめるよう呼び掛けた。また、野生動物に関する違法行為を察知した場合には、警察に直接通報してほしいと表明した。(翻訳・編集/如月隼人

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