2021年1月19日、韓国・イーデイリーは「北朝鮮の原子力潜水艦建造説が最高指導者の口を通じて事実だと確認されたことで、韓国軍が導入予定の軽空母が無用の長物になるのではという声が韓国内で上がっている」と伝えた。

北朝鮮の朝鮮中央通信は9日、金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長が5～7日に行われた党大会で「新たな原子力潜水艦の設計研究が終わり、最終段階にある」と言明したと報じた。韓国では現在、軽航空母艦の建造が進められているが、この金委員長の発言を受けて、航空母艦保有反対論者の間から「北が原子力潜水艦を戦力化すれば、軽空母は有事に鎮海（チネ）の軍港を出ることすらできない」「無用の長物になる」という声が上がっているという。「数兆ウォン（数千億円）かけて軽空母を導入するよりも、一日も早く原子力潜水艦を導入するほうが効果的だ」との主張もあるという。

しかし韓国海軍側は、原子力潜水艦は敵の水上艦、潜水艦を攻撃する「ハンターキラー」の任務を遂行するものではなく、安全な区域で隠密に待機し、国家指導者の指示により報復攻撃を行うものだと主張しているといい、記事は「戦争期間中に核兵器を搭載した戦略潜水艦として鎮海港を封鎖するという説は理屈に合わないとの立場だ」と説明している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「原子力潜水艦と軽空母、どっちも導入すべき」「両方を保有すべき。どうせなら大きいものを。三方を海に囲まれ、中国や日本と対抗するには、海軍と空軍の戦力強化が必要だ」「どっちも必要だけど、原子力潜水艦が先じゃないか？。われわれの敵は北朝鮮だけではないのだから」など、軽空母と原子力潜水艦、どちらも必要だとの声が多数寄せられている。

その他、「韓国の周囲には中国、日本、北朝鮮、ロシアという軍事大国が並んでいる。韓国は世界一の造船大国だ。軽空母、中型空母、イージス艦、原子力潜水艦を複数保有すべき。韓国の経済力、軍事力なら十分に維持できるはずだ」「北朝鮮の原子力潜水艦は韓国を狙ったものだと思う？。米国との交渉力を上げるために決まってるのに、何を大騒ぎしているのか」などのコメントも見られた。（翻訳・編集/麻江）