韓国が米国へ明確なシグナル「対中関係で豪州のまねはしない」―中国メディア

Record China    2021年1月20日(水) 10時20分

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中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報のニュースサイトは19日、「韓国がワシントンに対し、対中関係で豪州のまねはしないという明確なシグナルを発した」とする記事を掲載した。写真は韓国大統領府。

中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報のニュースサイトは19日、「韓国がワシントンに対し、対中関係で豪州のまねはしないという明確なシグナルを発した」とする記事を掲載した。

記事は、香港英字メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストがこのほど掲載した、「韓国は、中国と米国という『クジラ』の対決の真ん中に巻き込まれている」と題した論評を取り上げ、その内容を要約して次のように伝えている。

朝鮮半島は、中国、ロシア、日本という大国の間に位置し、侵略と外国による支配を経た長い歴史がある。その経験から「クジラのけんかでエビの背中が裂ける」ということわざ生まれた。韓国国立外交院の金峻亨(キム・ジュンヒョン)院長は「私たちは小さくも弱くもないが、地政学的および地理的に大国に囲まれている」と述べている。最大の2頭のクジラ、米国と中国は現在、韓国の裏庭で、貿易や政治的影響力などをめぐり激しい争いを繰り広げている。米軍が駐留する一方で中国を最大の貿易相手国としている韓国は、新型コロナウイルスの流行、自信を増した北京、間もなく発足する米次期政権によって混乱する世界で生き残るための方法を見つけなければならない。

韓国は2016年、高高度防衛ミサイル(THAAD)配備で中国の反対側に立った。北京はそれを脅威とみなし、両国の貿易は急落した。それは現在のソウルが繰り返したくない経験だ。韓国のアプローチは、中国との貿易に大きく依存している中堅国であるオーストラリアと対照的だ。モリソン政権はいくつかの問題で米国側に立ち、北京の怒りと貿易上の懲罰的な措置を招いた。韓国は、オーストラリアの足跡をたどらないという明確なシグナルをワシントンに送っている。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特別補佐官である文正仁(ムン・ジョンイン)氏は、韓国メディアへの寄稿で、米国、日本、インド、オーストラリアによる非公式な安全保障同盟「クアッド」への参加に警戒すべきとの見方を示し、米国主導の対中国前線に加わることは韓国の海上の裏庭に紛争をもたらすだろうと述べた。さらに、ワシントンは、台湾海峡や南シナ海、東シナ海などでの厄介な問題に対する韓国の中立政策の終了を要求するだろうと主張。中国の対応は、韓国の西海岸「黄海での積極的な軍事行動」であり、「賢明な韓国人の多くは、米中間の激しい軍事紛争に巻き込まれることを望まないだろう」と述べている。

朝鮮戦争70周年に際し、韓国の李秀赫(イ・スヒョク)駐米大使は昨年10月の国会外交統一委員会の国政監査で、「70年前に韓国が米国を選んだから今後も米国を選択しなければならないわけではない」とし、「国益になってこそ選ぶこと」と述べた。

しかし、ソウルの外交政策立案の他のメンバーは、韓国と中国の関係がTHAAD以前の状態に巻き戻されるとはみていない。キム・ジュンヒョン氏は「THAAD事態により、韓国の政府高官とビジネスマンの多くが中国へのコミットメントを再考し、関係を切り離すべきだとした人もいる」とした一方で、韓国の保守的な政治家による「本当に無責任で非現実的な」議論を批判している。(翻訳・編集/柳川)

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