ウクライナ問題で中国に漁夫の利、独露外相が相次ぎ訪中―香港メディア

Record China    2014年4月16日(水) 22時32分

拡大

15日、大公網は記事「ロシア外相、ドイツ外相が争うように訪中=ウクライナ問題で中国の取り込み競う」を掲載した。ロシアと欧米の対立が激化すれば、第三極としての中国の外交的プレゼンスが強化されることになる。写真はウクライナの首都キエフ。

(1 / 2 枚)

2014年4月15日、香港・大公網は記事「ロシア外相、ドイツ外相が争うように訪中=ウクライナ問題で中国の取り込み競う」を掲載した。

その他の写真

ロシアのラブロフ外相は15日、中国を公式訪問。習近平(シー・ジンピン)国家主席、王毅(ワン・イー)外交部長と会談した。5月のプーチン大統領訪中の事前協議が主要課題となったが、ウクライナ問題も議題の一つ。中国は公式にはロシア支持の立場を打ち出していない。

ラブロフ外相に先立ち12日から14日まで中国を訪問していたのがドイツのシュタインマイヤー外相。こちらでもウクライナ問題が議題となった。中国メディアの取材を受けたシュタインマイヤー外相は、ロシアによるクリミア編入承認を批判、対話による解決が必要だと訴えた。

表面上はウクライナ問題に深入りしない姿勢を見せている中国だが、密接な利害関係を持っているのが実態だ。欧米諸国がロシアへの経済制裁を検討している中、ロシアは天然ガスの対中輸出拡大で対抗することを検討している。価格の引き下げも受け入れる構えで、欧米の対ロ制裁は中国に漁夫の利を与えるものとなる。

一方で、台湾問題やチベット、モンゴル、ウイグルなどの少数民族を抱える中国は、外国の内政干渉や住民投票での独立承認には反対する姿勢をとり続けてきた。その従来の態度から考えれば、ロシア支持を打ち出しにくいことは間違いない。

その意味では中国にとっても厄介な論点をはらんではいるが、ロシアと欧米の対立が激化すれば、第三極としての中国の外交的プレゼンスが強化されることも事実。ドイツ、ロシアの外相が争うように訪中したことはその証左と言えるだろう。(翻訳・編集/KT)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携