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中国で静かに頭をもたげる「両頭婚」って一体何?―中国メディア

配信日時:2020年12月27日(日) 13時20分
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中国国営新華社通信は21日、中国の江蘇省、浙江省一帯で近年、「両頭婚」と呼ばれる新たな結婚の形が静かに頭をもたげていると報じた。資料写真。

中国国営新華社通信は21日、中国の江蘇省、浙江省一帯で近年、「両頭婚」と呼ばれる新たな結婚の形が静かに頭をもたげていると報じた。

記事によると、「両頭婚」は「嫁に行く」「婿入りする」のとは違う結婚のスタイルで、通常、夫婦となった後もそれぞれの実家で生活する。一般的に子どもは2人産み、第1子は父方の姓、第2子は母方の姓を名乗って養育も主に第1子は父親側、第2子は母親側が担う。母方の祖父母を指す「外公、外婆」の概念もなく、母方の祖父母も父方の祖父母と同じ呼び名で呼ばれるそうだ。

実際に両頭婚を選んだ浙江省杭州市の争さん、西さん夫婦はいずれも一人っ子で、2人は2016年に結婚した。両家は「結婚後、自分の実家に住んでもいいし、相手の実家に住むのも構わない」ということを事前に決め、さらに「子どもは2人で、最初に生まれた子は父親である争さんの姓、次に生まれた子は母親の西さんの姓を名乗る」との約束も交わしていたという。

こうした夫婦は江蘇、浙江の農村に生まれた一人っ子に多く、浙江省の法律事務所に勤務する弁護士の杜鵬(ドゥ・ポン)氏は「両頭婚は一人っ子家庭の正常なニーズと言える」と指摘。杜氏によると、過去に婿入りした男性には「どうせ子どもが自分の姓を継ぐわけではないし、この家で自分の立場は…」という心理状態が見られ、長期的には家庭への責任感が希薄になってしまうのだという。

別の法律事務所で副主任を務める楊慧麗(ヤン・フイリー)氏は「現代の仕事と生活のスピードの速さが主な原因。若い夫婦に自分のことを考える暇はなく、子どもの世話をする時間なんて全くない。シッター業界も成熟しておらず、父母に頼るしかない」と述べ、「一部夫婦は甘やかされて育った一人っ子。実家の経済条件は比較的良く、独立して生活する能力は低い。そのため、実家への依存度は非常に高い」と付け加えた。

また、両頭婚を「家庭の安定と調和につながる」と支持する弁護士の楊紅(ヤン・ホン)氏は「子どもを2人育てるという取り決めは国の政策に積極的に呼応するものであり、高齢化の緩和につながる。結納や持参金がなければ双方の経済的圧力も軽減される。若者の結婚願望を高めることができると言える」と説明。さらに「子どもが父親、母親の姓を名乗ることで姓や養育をめぐるもめ事を回避できる」との考えも示した。

ただ、両頭婚のデメリットとして楊慧麗氏は「家庭の独立性が弱まり、夫婦の親密度にも影響が及ぶ」ことを挙げ、双方が相手と対等でいようとするために争いが起こるケースがあることに言及した。また、離れて暮らす子ども2人への影響も指摘。杜氏も「メリットの方がデメリットより大きい」とするものの、「生まれてくる子が男児と女児で、女児が父方の姓を名乗る場合、父親の側は心理的な均衡を失う可能性がある」との懸念を示した。

両頭婚の今後の広がりについて専門家3人の意見は分かれるが、「結婚や姓に対する人々の態度はますます開けてくる」という点では一致しているという。(翻訳・編集/野谷

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