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中国天津市で19年前に起きた殺人事件の再審が行われ、死刑判決を受けた男性の無罪が確定した。
中国天津市で19年前に起きた殺人事件の再審が行われ、死刑判決を受けた男性の無罪が確定した。中国青年報などが17日付で伝えた。
男性の名前は楊松発(ヤン・ソンファー)さん。2001年、当時36歳だった楊さんは、職場の同僚である劉彩菊(リウ・ツァイジュー)さんを惨殺し、遺体を川に遺棄したとして逮捕された。楊さんは犯行を自供したが、「取り調べの過程で自白の強要があった」として裁判では一貫して無罪を主張。しかし、03年10月の一審判決では執行猶予2年の死刑判決が下された。
判決を受け、楊さんはすぐに控訴。検察側も判決が軽すぎるとして控訴したが、2007年に行われた二審では双方の主張を退け、一審の判決を支持した。一審の判決から15年余りにわたり、楊さんと楊さんの母親は、犯行時間に現場にいなかったこと、犯行に使われた道具が楊さんの供述と一致しないこと、現場に残された足跡が楊さんのものと一致しないことなどを理由に再調査を求めてきた。
そして、18年12月25日に最高人民法院(最高裁)が有罪とした証拠に矛盾があるとして再審を決定。今年9月24日に行われた再審で、弁護士は楊さんの有罪の根拠となる自供は強要されたものだとし、「取り調べは49時間連続して行われ、取り調べ後には背中や四肢、口、両耳などに暴行による傷ができているのを同部屋の者が確認していた」などとして無効であると訴えた。
また、現場に残された足跡が楊さんのものと一致しないほか、楊さんが被害者の姉の家から盗んだと供述した凶器の刃物と、実際になくなった刃物の特徴が一致しない上、凶器自体が発見されていないとし、「楊さんの犯行と断定できる直接的、間接的な証拠はない」と主張。検察側も無罪を支持した。
12月17日午前、天津市高級人民法院は楊さんに無罪判決を下し、即日釈放となった。(翻訳・編集/北田)
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