中国で輸入冷凍食品から新型コロナ相次ぐ、「起源否定の情報拡散」と海外メディア

Record China    2020年12月5日(土) 13時20分

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中国で輸入冷凍食品から新型コロナウイルスが相次いで検出された。ロイター通信は「中国のコロナ起源説を否定する情報の拡散を続けている」と報じた。

中国で輸入冷凍食品から新型コロナウイルスが相次いで検出され、政府は輸入を一時停止したり、全面消毒を義務付けたりして警戒を呼び掛けている。ロイター通信は「中国のコロナ起源説を否定する情報の拡散を続けている」と報じた。世界保健機関(WHO)は中国側の主張に否定的だ。

中国ではアルゼンチン産牛肉(江蘇省南京市)、ブラジル産牛肉(武漢市)、マレーシア産タチウオ(山東省臨沂市)など輸入冷凍食品の主に包装からコロナウイルスを検出したとの発表が11月だけでも30件近くに上った。6月に北京市で広がった感染「第2波」についても市の研究員らが「卸売市場で処理された輸入冷凍サーモンが感染源だった可能性が極めて高い」との分析結果を公表した。

中国疾病予防コントロールセンターの専門家は中国紙に対し、「武漢の感染も最初は海鮮市場で始まった。輸入された水産品が引き起こした可能性もある」と指摘した。

こうした中、ロイター通信は「中国は国営メディアを使って『コロナの起源は中国』との見方を否定する情報の拡散を続けている。ウイルスは昨年終盤に武漢の海鮮市場で確認されたが、それより前に海外に存在していたという言い分だ」と報道。「国内の科学論文なども、従来考えられていたよりも早く欧州でウイルスが出現していたと説明し、これを中国発でコロナが広がったとは言えない可能性の証拠としている」などと伝えた。

ロイター通信によると、11月25日には中国共産党機関紙の人民日報フェイスブックに「新型コロナ感染症の始まりは武漢ではなかった。輸入された冷凍食品とその包装部分に由来しているのではないか」とする専門家の見解を投稿した。人民日報系の環球時報も、新型コロナは中国外が起源だとする説を積極的に広めているとした。

かつて中国疾病対策センターで疫病分析部門トップだった研究者は、24日付の環球時報で「いつ、どこでウイルスの拡散が始まったのか。ウイルスの追跡ですべて解明できるわけではないが、武漢で検出される以前に、複数の場所で同時に存在していた可能性は極めて大きい」と言及。「武漢で最初に見つかったことはむしろ、中国の感染症予防体制の強固さを証明するもので、2002、03年のSARS(重症急性呼吸器症候群)流行への対応で培われた」とも強調した。

これに対し、WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は27日の記者会見で「中国が発生源でないというのは不確かな推測だ」と言明。海外から中国にウイルスが流入したとの見方にくぎを刺した。(編集/日向)

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