RCEPは中国がグローバルなサプライチェーンで優位性を維持するのを助ける―米メディア

Record China    2020年11月27日(金) 6時40分

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米CNBCのニュースサイトは23日、「新しい地域貿易協定が、中国がグローバルなサプライチェーンでその優位性を維持するのを助ける」とする記事を掲載した。写真は中国の工場。

米CNBCのニュースサイトは23日、「新しい地域貿易協定が、中国がグローバルなサプライチェーンでその優位性を維持するのを助ける」とする記事を掲載した。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)が24日付で、その内容を要約して次のように伝えている。

中国と他の14カ国は今月、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定に署名し、世界最大の自由貿易圏が誕生した。アナリストは、この協定によりアジア太平洋地域の市場規模が拡大し、企業が地域内で生産および販売する機会が増えることになると予測している。

コンサルタント会社、ユーラシア・グループの中国・北東アジア担当責任者であるマイケル・ハーソン氏によると、この合意は、関税などの措置を利用して貿易に対する障壁を設定する保護主義の傾向への一種の反撃だ。ハーソン氏は先週末のメモで、「地域のサプライチェーンにおける中国の地位を固めるのに役立ち、貿易摩擦とパンデミックによる混乱への潜在的な対抗勢力として機能する」と述べている。

さらに重要なのは、モルガン・スタンレーの首席中国エコノミストのロビン・シン氏とそのチームが、RCEPについて、「日中韓自由貿易協定や中国と欧州連合(EU)の投資協定など、他の貿易協定の交渉を加速するのに役立つ可能性がある」とし、「これらの協定が署名されれば、異なるエコノミーの統合における減速に伴うリスクが軽減され、中国はグローバルなサプライチェーンでの優位性を維持するための別の動きを示すだろう」と述べていることだ。

中国は何十年にもわたって世界の製造業の中心であり、輸出が経済成長の大部分をけん引してきた。しかし、人件費の上昇と貿易の緊張により、一部の企業は工場を中国から他の国に移すようになっている。中国政府は経済を、国内消費の成長により依存するようにシフトさせたいと考えている。

新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、当局がウイルスを制御するために経済活動を制限したことにより、国際的な旅行と貿易の流れは打撃を受けた。企業は、生産を維持するための準備がどれほど整っているかを評価することを余儀なくされた。

中国商務部対外貿易研究所の竺彩華(ジュウ・ツァイホア)副所長は、「企業は、労働集約的な製造のための最低コストのオプションを検討するのではなく、資本集約的な生産にもっと目を向けることになる」とし、「この傾向は、中国がハイテク分野での競争力を高めるのに役立つ」と述べている。投資会社、北高峰資本のCEO兼創設者である閔万里(ミン・ワンリー)氏は、「人工知能(AI)は、需要と供給の透明性を高め、効率の向上とコストの削減に役立つ」と述べている。中国で最も革新的な企業のいくつかは現在、倉庫の効率と製造の改善に取り組んでいる。

アナリストによると、企業が最も費用効果の高いオプションを探すにつれて、コロナウイルスの衝撃は、企業が広大な工場チェーンに頼るのではなく最終市場により近い製造のオプションを増やすことを意味している。中国も恩恵を受ける立場にある。中国のパンデミックからの経済回復とわずか数年で世界最大のエコノミーとして成長する可能性は、グローバル企業が引き続き中国への販売と中国での生産に熱心であることを意味している。(翻訳・編集/柳川)

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