「猫かわいがり」で貧乏に?若者にネコノミクスの波―中国

人民網日本語版    2020年11月21日(土) 18時20分

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利口でかわいらしく、いつでも一緒に出かけられる猫。今、若者の間で猫が大人気で、猫を飼う、猫カフェに行って猫と遊ぶ、「クラウドで猫をかわいがる」ことは、多くの若者にとって日常の一コマになった。

利口でかわいらしく、いつでも一緒に出かけられる猫。今、若者の間で猫が大人気で、猫を飼う、猫カフェに行って猫と遊ぶ、「クラウドで猫をかわいがる」ことは、多くの若者にとって日常の一コマになった。「半月談」が伝えた。

猫のために生活費を稼ぐ若者たち

「自分は食べなくてもいい、でも猫にはちゃんとしたものを食べさせる」、「猫様のために苦労して生活費を稼ぐ」……「猫の奴隷」たちはこんな投稿を通して猫のいる日常をユーモラスにつづる。

広東省広州市で働く胡超(フー・チャオ)さんは1年ほど前、周りの友達がみんな猫を飼っているという誘惑に駆られて、茶トラ猫を飼い始めた。毎月の給与は6000元(約9万6000円)弱で、家賃と生活費を除くとほとんど残らない。そんな中、今年初めに猫が大きな病気をして、急に出費がかさむようになった。

何度か検査を受け、1000~2000元(約1万6000~3万2000円)の費用がかかった。診断がつくと、毎日決まった時間に病院に行って注射をしなければならず、それが1週間続いて数百元かかった。胡さんは、「今、生活は苦しいけれど、猫を飼うと決めたからには頑張ろうと思う。猫がいることのうれしさや楽しさは何物にも代えがたいから」と話した。

広州市で実習生をしている楊さんも猫好きで、ブリティッシュショートヘアを飼おうと思ったこともあるが、結局諦めた。「今の実習生の給料では猫に『恥ずかしくない暮らし』をさせることができないから」だという。

楊さんは「猫をかわいがる」ため、よく猫のクリエイティブグッズを購入し、時々猫カフェに出かける。「コーヒーを飲むためでなく、猫と遊んで、満足したいからだ。毎週、猫のために300元(約4800円)は使うが、それだけの価値はある。暮らし向きがよくなったら、自分の猫を飼って、思いきり遊びたい」という。

ペット消費が急増中

ペットSNSの狗民網が発表した「2019年中国ペット産業白書」によれば、19年に全国都市部でペット(犬・猫)を飼っている人は6120万人に上り、前年比472万人増加した。このうち猫の飼い主は2451万人だった。ペットの猫の消費市場規模は780億元(約1兆2480億円)で、前年比19.6%増加し、増加率は犬の消費市場を上回った。猫の飼い主の中心は若者だ。

猫のスタンプや動的画像から、猫の手カップなどのクリエイティブグッズまで、猫文化から発生した猫経済が空前のブームで、今や整った産業チェーンまで生まれている。

広州市天河区のペットショップでは、猫の繁殖・取引サービスだけでなく、さまざまな猫関連グッズを提供している。キャットフード、猫のおやつ、猫のご飯皿、猫砂、さらには3-4平方メートルのキャットハウスまである。

猫は好きだが飼う条件がそろっていないという人は多い。大家から許可が下りない、ルームメイトがいやがるなどだ。ここ数年の猫カフェの登場で、飼っていないがかわいがりたいという「猫かわいがり」のニーズが満たされるようになった。広州市の場合、生活関連アプリで「猫カフェ」と検索すると、136軒の検索結果があった。上海市は467軒だった。

業界関係者は、「これまであったようなキャットフードや関連グッズだけでなく、猫カフェ、預かりサービス、お葬式、クラウドペット飼育アプリなど、新業態が急速に発展している。15年には日本の経済学者が『ネコノミクス』という言葉を発明した。経済的にどんなに苦しくても、猫と関連グッズへの情熱が永遠に冷めることはない、そんな様子を形容した言葉だ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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