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人民日報が「かみついた」…抗日ドラマがアイドル路線、共産党戦士がブルジョアみたいな生活

配信日時:2020年11月16日(月) 21時20分
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人民日報が「かみつい」た。ドラマ「雷霆戦将」(写真)が、アイドル路線を採用したばかりか、共産党の軍人が豪華な別荘に住んでいるなど、「歴史の真実から離れすぎている!」と強く批判した。

人民日報が「かみつい」た。このほど動画配信や放送が始まった「雷霆戦将」が、アイドル路線を採用したばかりか、共産党の軍人が豪華な別荘に住んでいるなど、「歴史の真実から離れすぎている!」と強く批判した。

人民日報は、批判記事をSNSなどを通して発表。冒頭部分でまず、「雷霆戦将」について、素手で日本兵を殺したり、手投げ弾で飛行機を撃墜するなどの「驚きのシーン」はないと説明。ただし、八路軍(共産党軍)の戦士が豪華な別荘に住んでいたり、主役や準主役の男性俳優が、ほぼ間違いなくヘアワックスを使って髪型を「決めて」いることは「歴史の真実から離れすぎている!」と強く批判した。

中国の都市部市街地で建設される住宅は、マンションなどの集合住宅だ。しかし、裕福層の間では、一戸建て住宅を持つ願望も強い。そこで、規制がゆるやかな郊外で、豪華な一戸建て住宅が立てられるようになった。このような住宅は「別墅(ビエシュー)」と呼ばれている。直訳すると「別荘」だが、本宅であるか別宅であるかにはあまり関係がなく、イメージとして「ブルジョアのような生活ができる裕福層向け住宅物件」と理解してよい。もちろん、抗日戦争当時の共産党の兵士が、そのような豪邸を根拠地にできたわけがない。

抗日戦争時期の、共産党軍人が日本軍を相手に奮戦する情景を描くドラマは、中国の「テレビ時代劇」の中でも定番中の定番だった。ただ、2000年ごろからは中国人側の奮闘を極端に誇張するドラマが増え、現実にはあり得ない超人ぶりを発揮するようになった。ネットでも、「ありえない活躍」を批判したり揶揄(やゆ)する声が高まり、「抗日神劇」という呼称も発生した。

人民日報は、「抗日神劇」に対する批判が高まったことを受け、「アイドル路線」を採用するドラマが出現していると指摘。その目的については「若者を引きつけ、視聴率を上げるため」と論じた上で、「登場する俳優の見た目がよく、服装がすばらしかったとしても、歴史の真実から離れていたのでは、見られたものではない」と批判した。

さらに、映像作品として「若者の習慣を考慮し、新たな表現形式を創造することは、悪いことではない」と論じた上で、「ただし、その前提は歴史を尊重することであり、奇天烈な方法で成功を狙ってはならない」と主張した。

中国政府は7月、全国の関係者に向けて「常識や社会通念に反する、歴史を勝手に解釈したドラマ化、抗戦を過度に娯楽化したテレビドラマの放送禁止」を含む通達を出した。しかし現在、当局の意向は徹底されない状態であるようだ。(翻訳・編集/如月隼人

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