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中国が注力の世界最大級の自由貿易協定「RCEP」成立、次の一手は米バイデン政権次第か

配信日時:2020年11月15日(日) 16時20分
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世界最大級の自由貿易協定であるRCEPが15日に成立した。RCEPは中国経済の今後に大きな意味を持つとされる。写真は中国の繁栄の象徴とも言える上海市の外灘。

世界最大級の自由貿易協定である東アジア地域包括的経済連携(RCEP、アールセップ)が15日に成立した。中国は、同協定について東アジアの経済の一体化を大きく前進させるものとして、成立のために力を入れて来た。大きな目標を達成した中国だが、次の一手は米バイデン政権の動向次第という面がありそうだ。中国では、21財経など多くのメディアがRCEP関連の解説記事を発表した。

RCEPの協議に参加したのはASEAN10カ国および日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドの計16カ国だった。しかしインドは2019年11月に離脱を表明した。インドの離脱については自国の景気後退にともなう一時的な国内世論への配慮のためであり、いずれ復帰する公算が大きいとの見方がある。また、今回締結した15カ国も改めて条件を整えてインドの復帰を促している。

21財経は、インドが最終的に復帰することを想定した上で、加盟国の人口合計は35億人であり、GDP合計は全世界の3分の1を占める23兆ドル(約2407兆9160億円)に達すると紹介した。

中国にとっての世界三大貿易パートナーはASEAN、EU、米国だ。最大の貿易相手であるASEANとの貿易総額は今年(20年)1-9月期も、前年同期比5%増の4818億1000万ドル(約50兆4417億円)と、コロナ禍があったにもかかわらずプラス成長を示した。また、この貿易総額は第2の貿易パートナーであるEUよりも205億9000万ドル(約2兆1556億円)多かった。

中国政府の商務部研究院区域経済協力研究センターの張建平主任は、RCEPは世界で最も成長潜在力を持つ二大市場、すなわち人口14億の中国市場と人口6億のASEAN市場を含んでいると指摘。さらに日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを加えた15カ国で形成される経済体は、アジア太平洋地区の経済を成長させる重要なエンジンとなり、全世界にとっても経済成長をもたらす重要な動力源になると説明した。

中国の今後の動きについて注目されるのが環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)との関係だ。CPTPPは、トランプ政権により米国がTPPから退出した後に改めて構築された協定だ。

中国の李克強首相は5月、CPTPPへの加入について「積極的かつ開放的」と改めて述べた。一方で、中国国内にはCPTPPの参加には慎重であるべきとの意見も根強く存在する。

中国とCPTPPの関係を大きく左右するであろう要因に、バイデン政権発足後の米国の動きがある。バイデン政権が早急に、TPPの復活を目指す可能性があるからだ。ただし、米国がTPPを離脱したことで、CPTPPの取り決めでは、米国がTPPの交渉で強く主張したことが盛り込まれなかった部分もある。

このため、米国がTPPの復活を目指したとしても、どのような結末になるかは予断を許さない部分がある。また、TPPには本来、米国主導の中国への対抗という意味があった。そのため、米国が改めてTPPに取り組んだ場合、中国を受け入れるかどうかは不明だ。

中国の専門家からは、中国にとってのRCEPの戦略的意義は、米国の新政権および新政権によるTPP関連の動きに左右されることはなく、中国は周囲国やRCEP関連国と地域経済の一体化に尽力していくとの見方が出ている。

また、米国がTPPを離脱した4年前と比べて中国はさまざまな分野で長足の進歩を遂げており、国力も大幅に増強されたので、たとえ米国が改めてTPPによって中国を抑制しようとしても、さらに大きな困難に直面するとの見方も出ている。(翻訳・編集/如月隼人

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