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<コラム・莫邦富の情報潮干狩り>覚えておくべき次期米副大統領のもう一つの名前―賀錦麗

配信日時:2020年11月13日(金) 15時40分
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賀錦麗。この女性の名前を知っている方は相当の中国通で、しかも国際政治にかなり関心を払っている方だと思う。写真は米国2位の規模を誇るサンフランシスコのチャイナタウン。(撮影:莫邦富)

賀錦麗。この女性の名前を知っている方は相当の中国通で、しかも国際政治にかなり関心を払っている方だと思う。

賀錦麗氏はほかならぬ次期米副大統領、カマラ・ハリス(Kamala Harris)氏(56)だ。

■なぜハリス氏に中国語の名前が?

ハリス氏の父親はジャマイカからの移民で、スタンフォード大学教授(経済学)である。母親シャマラ・ゴパラン・ハリス氏はインド・チェンナイ出身のがん研究者で市民権活動家でもある。その母方の祖父は、インド南部タミルナド州スラセンドラプラン(Thulasendrapuram)村出身だ。つまり1964年、カリフォルニア州オークランド市に生まれたハリス氏は黒人でアジアにルーツを持っている。ただ、「ハリス氏は黒人だが、奴隷としてアフリカからアメリカに連れて来られた人たちに直接のルーツを持たないことから、ハワイに留学していたケニア人の父を持つバラク・オバマ氏と重ねられることも多い」と一部のメディアがさりげなく触れたように、ハリス氏は恵まれた家系を持っている。母親は夫と離婚した後、女手一つでハリス氏と妹のマヤさんを育てた。

ハリス氏の米副大統領当選が確実になったニュースが公表されると、スラセンドラプラン村では、住民たちが爆竹で祝福し、寺院で祈りをささげ、ハリス氏の顔写真の入ったポスターを掲げた。インドに住むハリス氏の家族が、副大統領の就任式に出席するため渡米する予定であると報じられている。インドのナレンドラ・モディ首相も8日、バイデン氏の勝利を祝福し、ハリス氏は「非常に大きな誇り」だとたたえ、さらに、ツイッターに、「あなたの成功は先駆的であり……、すべてのインド系米国人にとっても大きな誇りだ」と投稿している。

以上、述べたようにインド人の血統を持つハリス氏なのに、どうして中国人の名前を持つのか?このように疑問を持つ読者もきっと大勢いるだろうと思う。そのいきさつを説明しよう。

ハリス氏の親友には、蘇栄麗さんという中国出身者がいる。ハリス氏は2003年のサンフランシスコでの選挙に出た際、中国系住民の票獲得策について蘇さんと話し合った。そのとき、蘇さんはハリス氏に、中国系有権者に覚えてもらいやすい中国語氏名を持った方が良いと提案した。ハリス氏もそれまでの十数年間、米国の中国人コミュニティーとあまり交流していなかったので、こうした作戦が必要だと認めた。そのネーミング作業は蘇さんの父親で、台湾系中国人社会のリーダーでもある蘇錫芬さんに手伝ってもらった。こうしてハリス氏は「賀錦麗」という中国名を持つようになったのだ。この選挙作戦が奏功して、その後、サンフランシスコではますます多くの非中国系議員立候補者が中国語の名前を付けるようになった。

■中国語名も選挙に勝つ重要なツール

米国の中国語系メディアが引用したデータによると、2018年、カリフォルニア州の中国系住民の人口は全米の中国系住民総人口の36.9%を占め、110万人以上に達している。このうちサンフランシスコは米国最大の華人居住地の一つで、中国系住民の人口はニューヨークに次いで多い。

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