武漢の新型コロナ感染源は輸入した海産品? 専門家「可能性はある」、一方で疑問点も―中国メディア

Record China    2020年10月30日(金) 11時0分

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29日、環球網は、武漢の新型コロナウイルスの感染源は輸入海産物の可能性があるとする専門家の見方を伝えた。写真は現在の武漢華南海鮮市場。

2020年10月29日、環球網は、武漢新型コロナウイルスの感染源は輸入海産物の可能性があるとする専門家の見方を伝えた。

記事は、山東省青島市で最近、冷凍食品の外装から活性状態の新型コロナウイルスが検出されたことを紹介。「コールドチェーン」の中でも新型コロナウイルスが生き延びられることを示唆しているとの見方があるとした。今月上旬、青島市で新型コロナの感染者が確認された際、最初の感染者は港の荷物積み降ろし作業員で、9月19日に輸入冷凍海鮮食品を降ろす作業を行っていたという。

また、今月23日に北京市疾病予防コントロールセンターや北京大学などの研究員が「国家科学評論」の中で、6月に起きた北京市での新型コロナ感染再発は、冷凍食品の汚染が発生源だった可能性があるとの論文を共同で発表していることを挙げ、「やはりコールドチェーンが新型コロナの感染ルートとなっている可能性がある」としている。

さらに、7月に大連市で発生した新型コロナの感染再発の例でも、「発症者の多くが海鮮食品会社の従業員とその家族だった」と指摘。関係する製品から活性状態のウイルスが検出されたわけではないものの、「コールドチェーンが感染源である可能性は残る」としている。

武漢大学医学部基礎医学院ウイルス研究所の楊占秋(ヤン・ジャンチウ)教授は、環球時報の取材に対し、「(武漢市の)華南市場で輸入海産物の取引があったならば、新型コロナウイルスがコールドチェーンの貨物を通して入ってきた可能性はある」との見方を示した。同紙記者の調べによると、華南市場では輸入冷凍海産物を扱っていたという。

中国疾病予防コントロールセンターの生物安全主席専門家の武桂珍(ウー・グイジェン)氏も、メディアのインタビューに応じた際、「これまでわれわれはウイルスの中間宿主を探してきたが、今はウイルスが本当に野生動物から来たのかを改めて検証する必要がある」とし、「北京での感染再発も市場で始まったが、武漢と違って野生動物が原因である可能性はかなり低い。すると、感染源は1人の感染者か汚染された食品で、海鮮市場という環境が感染を急速に拡大させた可能性がある」との見方を示した。

一方で、記事は「確たる証拠が欠けている」と指摘。「冷凍海産物が汚染源だったとしても、そのウイルスはどこから来たのかとの疑問が残る。国外の作業員が感染していたか、海産物そのものが感染していた可能性もあるが、いずれも証拠はない」と伝えた。

また、別の匿名の専門家は、冷凍海産物はあくまで二次感染ルートであり、このルートで武漢のような大規模感染になる可能性は低いと語った。ウイルスが海外から入ってきたとしても、なぜ発生地では感染が拡大していないのかとの疑問も残ると指摘している。(翻訳・編集/山中)

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