【観察眼】「世界の中の中日関係」両国は人類のために知恵を絞るべき

CRI online    2020年10月29日(木) 11時30分

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コロナ禍において、中国と日本は手を携えて世界により多くの確実性をもたらし、人類の進歩と発展を促さねばならない。写真は東京。

コロナ禍において、中国と日本は手を携えて世界により多くの確実性をもたらし、人類の進歩と発展を促さねばならない――それが、27日に北京と東京をつないで開催された両国を代表する研究機関による学術シンポジウム「中国社会科学論壇」で、双方が共通して主張した論点の一つであった。

このシンポジウムは「コロナ下の国際情勢と中日関係」をテーマに、中国社会科学院の主催によって開かれた。5時間半にわたる熱い議論を通して発されたのは「中日は協力して世界に知恵をもたらすべき」「中日の協力は世界にとっても重要なもの」といった力強いメッセージだった。

世界通貨基金(IMF)の10月の発表では、今年の世界経済は新型コロナの影響でマイナス4.9%という戦後最大の落ち込みが見込まれている。感染症以外にも、気候変動、環境問題、自由貿易の維持など課題は山積みだ。また、少子高齢化、社会保障、格差是正など、各国共通の社会的課題も多い。こうした状況に鑑み、中国社会科学院の謝伏瞻院長は「中日は国際的・地域的な平和と安定、繁栄と発展に共に責任を担い、建設的な役割を果たすべき」と話し、同院世界経済と政治研究所の張宇燕所長も「コロナ対策と世界を正しい発展の軌道に戻すことにおいて、中日には共通の責任がある」と訴えた。

また、中米関係の急転換が世界の不確実性を増大させ、中日関係や日本外交に試練をもたらしたことについては、元国務委員の戴秉国氏が「世界情勢がいかに変わろうと、日本との友好協力の方針は変わらない」と表明し、「中国の隆盛は阻まれることなく、中米関係は長い目で見れば必ず改善されるというのが歴史的な趨勢である。日本にとっては、中米を含む諸外国と正常で健全な関係を持つことこそ成熟した賢明な戦略的選択だ」として、安心して中国と経済協力を展開するよう呼びかけた。

これに福田康夫元首相は「新しい国際秩序を作るため、東アジアの大国である中国と日本が果たすべき役割は極めて大きい」と呼応し、両国が協力して諸課題の解決に積極的に取り組むことを訴えた。また、宮本雄二元駐中国大使は「世界の中の日中関係」を力説し、「日中協力は世界の問題解決のための共同努力」と明確に打ち出し発信すべきと唱えた。さらに、中米のハイテク分野での競争激化を背景にしながらも、東京大学社会科学研究所の伊藤亜聖准教授は「日中は着手できるところからイノベーション協力を進め、成果を出していこう」と前向きに提案した。

世界は「100年に一度の大変革」という未曽有の状況を迎えた。両国の有識者は、世界的課題の解決において中日が協力し貢献するよう呼び掛けている。それは、多くの良識ある両国国民の心からの声でもあると言えよう。(CRI日本語部論説員)

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