中国初のイ族女子U-9サッカーチームが誕生、山奥で逸材発掘へ―中国メディア

人民網日本語版    2020年10月27日(火) 14時10分

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四川省内江市威遠県の国家南方・連界サッカー試合・練習拠点はこのほど、四川涼山イ族自治州からきた中国初のイ族女子U-9サッカーチームを迎えた。

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四川省内江市威遠県の国家南方・連界サッカー試合・練習拠点はこのほど、四川涼山イ族自治州からきた中国初のイ族女子U-9サッカーチームを迎えた。中国新聞網が伝えた。

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涼山イ族自治州布拖県の日比麽●作さん(●はにんべんに尓)は「サッカーをするのは初めてだけど、サッカーチームのメンバーに選ばれて、とてもうれしいし、感激している。チームが提供してくれる全てのものが、幸せを感じさせてくれる。祖国の栄光のためにがんばりたい」と恥ずかしそうに話した。

■スポーツ貧困支援を推進する全国初のイ族女子サッカーチームが誕生

布拖県などの一部の地域は依然として貧しく、サッカー事業とスポーツ貧困支援事業を深く融合させて、貧困地域におけるサッカー普及、向上を促進するために、イ族をメインとする女子サッカーチームを立ち上げるという構想が持ち上がった。

今年9月から、四川省サッカースポーツ管理センターと四川省サッカー協会は、複数のコーチを布拖県や塩源県、越西県などに派遣して、県、郷、村の小学に通う女の子の中からU-9チームのメンバー28人を選出した。

四川女子サッカーチームの元メンバーで、同チームのメインコーチを務める陳華さんは、「山奥に行けば行くほど、逸材は少ない。かけっこすら普及していないような地域もある。今回選ばれた9歳の女の子たちは、閉鎖された環境で育ったため、サッカーを見たこともない子もいた。そのため、身体能力や頭の回転といった面を見て、選出した」と説明する。

陳さんは、「まず、子供たちと言葉で意思の疎通を図り、頭の柔軟性を見た。次に、体型や体、体つきを見た。そして、ジョギング、ジャンプ、機敏性、協調性、反応など、運動能力を見た。幅跳び、10メートル走、コーントレーニングなどを行って、サッカーに必要な短距離や瞬発力などテストした」と説明する。

■涼山イ族自治州にも運動が大好きな子供たちが

陳さんは、「とても印象深い出会いだったメンバーも多い」とし、「例えば、塩源県塩井小学校の真っ黒に日焼けしたショートカットの蘇雲英ちゃん。『サッカーって知ってる?』と聞くと、『知ってる。サッカーがとても好き』という返事にとてもびっくりして、サッカーボールを渡してみると、彼女はサッカーができるわけではなかった。でも、サッカーが好きで、コートを走り回るのが好き」と、出会った時のことを昨日のことのように思い出していた。

越西県南城小学校から来た耿馨雨さんは、10メートル走のテストの時、転倒してしまった。しかし、陳さんは助けに行くのではなく、彼女がどうするのかを観察したという。すると、彼女はズボンをはたき、立ち上がって「もう一度走らせてほしい」と頼みに来たという。「ものやわらかで、かわいい彼女にこんなガッツがあるとは予想外だった。それこそサッカーに必要な気質で、困難に直面しても泣くのではなく、立ち上がらなきゃいけない」と陳さん。

10月22日から20日間にわたる合宿が始まった。サッカーの練習のほか、勉強もしなければならないため、メンバーは同日、正式に入学して、通常の小学校の義務教育も受けている。

楽しそうに遊ぶメンバーを見ながら、「少しずつでいい。メンバーは実家を離れて練習し、実家に戻ったら、地元の人々の考え方を変えるのに一役買い、スポーツが貧困脱却をサポートしてくれることを願っている」と話す陳さんの目は希望に満ちていた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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