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〈一帯一路実践談40〉継続する 国際協力実践を決する

配信日時:2020年10月24日(土) 16時20分
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筆者がシルクロード新疆で国際貢献を開始して早くも38年、よくぞもったものと思う。写真は1982年新疆初訪問、左は友好商社の堀尾宝氏。

2013年習近平国家主席により提唱された「一帯一路」は中国の「覇権戦略」の一環と報じられることが多いが、筆者は政治・経済の道であると共に文化の道、国際協力の道でもあると捉えている。その要衝である新疆ウイグル自治区で各種の国際協力を実践してきた。心がけてきた国際協力実践10カ条を拙いながら紹介中。

その9は継続する。筆者がシルクロード新疆で国際貢献を開始して早くも38年、よくぞもったものと思う。2001年新疆政府主催で「小島氏新疆訪問20周年記念大会」が開催された。ウルムチ市の中心街「人民劇場」に各界800人もが参加する盛大さ。日本の駐中国大使館の杉本信行公使も列席いただき「長く中国で仕事しているが、新疆は最も対日感情が良い。戦争が無かったのと小島さんのお蔭だ」と挨拶。会見した王楽泉新疆党書記に「30周年も40周年も記念活動を行いたい」と。その時は「そんなに長く国際協力を続けられない」と思ったが、継続でき、2011年には30周年大会が催された。ありがたいことである。

(2001年新疆政府「小島氏新疆訪問20周年記念大会」 )

中国が独特な国であることは度々報じられている。先方からすれば日本も独特な国である。投げ出したくなる事も多々あった。その度ごとに「大愛無疆」精神で継続した。キジル千仏洞など新疆6世界遺産の写真集『新疆世界文化遺産図鑑』日本語版(日本僑報社)の序で段躍中氏は「毛沢東主席は次のように述べた。一人の人間が一回良いことをすることは難しくない。難しいのは一生続けることだ」と記しているが、まさにそうであろう。

活動は表面的・一時的・資金的な付き合いではなく、人と人との付き合いを重視し、至誠・感謝・縁・義理・人情といった琴線にふれる交流を続けてきた。このような実践が実績を生み出し、継続が信頼へとつながった。口や頭だけでなく、心の交流こそ重要である。

(2011年「小島氏新疆訪問30周年記念大会」の一環「写真展」を新疆政府副主席らと参観)

継続のため注意してきたことのひとつに特殊な関係にならないことがある。ともすれば複雑で面倒な国際協力、社会通念を超えた土産などを提供したりすればスムースに進行することもある。しかしそれは一時的な関係にすぎない。筆者が新疆で活動したこの38年間にトップの中国共産党新疆ウイグル自治区委員会書記は王恩茂、宋漢良、王楽泉、張春賢、陳全国へ五代、新疆政府主席も鉄木尓・達瓦買提、阿不来提・阿不都熱西提、司馬義・鉄力瓦尓地、努尓・白克力、雪克来提・扎克尓へ五代の代替わりがあった。外事弁公室や文化庁・文物局・ 档案局・文物考古研究所・新疆大学・ウルムチ市政府なども同様である。

このように人が交代しても友情に近いかたちで国際協力を継続できたのは、決してその場限りの「裏交渉」をしなかったからであり、「特殊な関係」にならなかったからである。もしそうなっていたら人事異動後その機関との関係は断絶していたことであろう。

■筆者プロフィール:小島康誉
1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。
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