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<コラム>中国の廃車リサイクル産業市場の現状

内藤 康行    2020年10月30日(金) 10時20分

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中国の自動車保有台数が急速に伸びている。2020年上半期現在、中国の自動車保有台数が2.7億万台に達した。しかし、中国の廃車リサイクル率はわずか0.75%で、世界レベルよりはるかに低くなっている。

近年、中国の自動車保有台数が急速に伸びている。2020年上半期現在、中国の自動車保有台数が2.7億万台に達した。しかし、中国の廃車リサイクル率はわずか0.75%で、世界レベルよりはるかに低くなっている。ほとんどの廃車はブラックリサイクルマーケットに流入しており、違法なリサイクルと廃車現象が吐出している。

現在、中国は期限切れ間近な廃車・リサイクル需要を見越し、2019年には新たな規制実施により、廃車リサイクル規範のチャネルが拡大し、廃車リサイクル業界の市場ポテンシャルを刺激している。

1.中国の自動車保有台数が年々増加

中国自動車協会が発表したデータによると、近年、中国の自動車産業の急成長で、自動車の保有台数が激増し、廃車・解体車の台数も増加している。現在の廃車リサイクル・解体業は、国内で成長スペースを拡大している。2019年時点で、中国の自動車保有台数は2億6150万台で、前年比12.6%増となった。

中国公安部が発表したデータでは、2020年6月現在、国内の自動車保有台数は3.6億台に達し、うち2.7億台が2019年末から増加している。

2.中国の廃車リサイクル規模は小さい

中国の現在の自動車保有台数と廃棄規模は大きいものの、正式なチャネルを通じてリサイクルされる自動車数は少ない。中国商務部市場システム建設課が発表したデータによると、2019年に全国でリサイクルされた自動車台数は前年比15.3%増の229.5万台、うち自動車は195.1万台、前年比16.8%増となった。 2020年1月〜2月の中国でリサイクルされた自動車台数は前年比49.2%減の14.2万台で、そのうち11.6万台が前年比49.9%減となっている。

中国商務部が発表した「中国再生資源回収業界発展報告(2019年)」のデータによると、2018年の中国の廃車重量は435.6万トン、2019年の中国の廃車台数は229.5万台トンであった。廃車平均重量を2.4トンで計算すると、2019年の中国の廃車重量は約550万トンとなる。2019年の廃車台数は195万台で、各廃車の平均重量を2.5トンとした場合、2019年の中国の廃車重量は約487万トンとなる。2020年1月〜2月期の中国の廃車重量は約34万トンであった。

3.乗用車廃車のリサイクル量が最大

商務部の市場システム建設課が発表したデータによれば、2019年の中国の自動車リサイクルは車種別に分類されており、乗用車のリサイクル台数は前年比17.1%増の138万7千台、 トラック数は45万3千台で前年比18.9%増加した。トレーラーは5万5千台で、前年比29.3%増加。 特殊作業車両は2万8千台で、前年比1.4%減。2020年1月〜2月期、回収された乗用車台数は8万9千台(前年比48.3%減)、トラック2万1千台(前年比56.4%減)、トレーラー4千台(前年比25.1%減)、特殊作業車両は1千台(前年比53.0%減)だった。

4.廃車リサイクルの価値が年々上昇

商務省の「中国再生資源回収業界発展報告(2019年)」のデータによると、2018年の中国の廃車リサイクル価格は119億5000万元(約1870億円)で、廃車1台当たりの平均リサイクル価格は約6000元(約9万4000円)であった。廃車1台当たりの平均リサイクル価格は年々上昇している。仮に廃車1台当たりの平均リサイクル価格は6200元(約9万7000円)、2019年の中国廃車のリサイクル価格は142億元(約2223億円)となる。

5.リサイクル件数が少ない原因は補助金不足

車の保有者にとって、廃車に対する国の補助金の範囲はトラックやバスから自家用車や特殊車両に拡大されている、しかし補助金と非正規リサイクル価格にギャップがある。一線都市の違法中古車市場での、一台当たりリサイクル価格は3万〜4万元(約47〜62万円)と高く、廃車補助金はこの価格を大幅に下回っているのが実態だ。正規ルートでリサイクルされる廃車件数が少ない主な理由は、補助金が不十分であると言える。

6.中国の廃車リサイクル率は世界レベル以下

2019年の中国における廃車リサイクル率は僅か0.75%だった。大部分の廃車はブラックマーケットに流入し、違法改造後、3線都市や4線都市で販売されているか、地下解体後、改造された多くの部品が販売されている。こうした不法行為は環境汚染や交通安全上で深刻な問題を起こしている。

世界の国々や地域と比較して、中国の廃車リサイクル率は常に低く、世界平均(4%-6%)をはるかに下回っている。先進国の廃車リサイクル率と比較すると、そのギャップは更に大きくなっている。こうした背景から、言い換えれば中国の廃車リサイクル率の改善余地は大きい。

7.廃車リサイクル・解体企業の件数が急増

車保有者と廃車規模の拡大に伴い、中国政府は廃車リサイクル・解体企業の総量コントロール政策を徐々に緩和している。2016年から2019年にかけて、中国の廃車リサイクル業界の企業件数は年々増加しており、2018年中国の廃車リサイクル・解体資格を持つ企業件数は695社だったが、2019年には732社に増加した。

■筆者プロフィール:内藤 康行

1950年生まれ。横浜在住。中学生時代、図書館で「西遊記」を読後、中国に興味を持ち、台湾で中国語を学ぶ。以来40年近く中国との関わりを持ち現在に至る。中国の環境全般と環境(水、大気、土壌)に関わるビジネスを専門とするコンサルタント、中国環境事情リサーチャーとして情報を発信している。著書に「中国水ビジネス市場における水ビジネスメジャーの現状」(用水と廃水2016・9)、「中国水ビジネス産業の現状と今後の方向性」(用水と廃水2016・3)、「中国の農村汚染の現状と対策」(CWR定期レポ)など。

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