なぜ日本人はこれほど中国文化を愛するのか―中国ネット

Record China    2020年10月10日(土) 20時20分

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中国のネット上に6日、「なぜ日本人はこれほど中国文化を愛するのか」と題する文章が掲載された。写真は上海で開かれた日中書家展の王羲之の書。

中国のネット上に6日、「なぜ日本人はこれほど中国文化を愛するのか」と題する文章が掲載された。

■漢詩

文章は日本における漢詩や書道、漆器について紹介したもので、最初に挙げた漢詩については「古典に目を通すと日本には『懐風藻』『凌雲集』などの漢詩集があることが分かる」と説明。「日本で多くの作品が生まれたことは中国の影響と極めて深い関係がある」とし、「漢字が伝わった日本では宮廷から漢学ブームが巻き起こった。中国の詩歌は唐の時代に発展の全盛期を迎え、日本ではその学習が大いに奨励された」と紹介した。

さらに、日本からの遣唐使にも触れ、「詩歌は中国との交流に不可欠な教養だった」とした上で、現存する日本の漢詩集で最も古い「懐風藻」からは当時の日本が韻律(いんりつ)などの面で平易なレベルにあったことが分かると指摘。そして、後の時代の作品には日本人の進歩がはっきりと見て取れるとし、「例えば『日本の李白』とたたえられる(江戸時代の)梁川星巌の詩だ」と説明した。

文章はこの他、白居易が日本で愛される理由についても「作品の分かりやすさから日本人にとっては最良の『入門教材』」「作品の数が多い上、内容の幅も広く、学習材料にしやすい」「作品の中の美学的価値が好まれている」と分析している。

■書道

日本における書道について文章がまず取り上げたのが、朝日新聞の紙面1面、右上部にある題字だ。文章は「中国の書法は日本では『書道』と呼ばれ、今日でも高い地位を有している」として、「朝日新聞」というそれぞれの文字は中国の書家、欧陽詢(557~641年)の「宗聖観記」から選ばれたと紹介。そこにない「新」の字については、他の字の偏とつくりが組み合わされたとも説明した。さらに「このことから中国書法の日本に対する巨大な影響は近代になっても消えていなかったことが分かる。日本の書道はその発展過程で中国の影響を存分に受けた」とし、「三筆」と称される空海、嵯峨天皇、橘逸勢について「その書は唐様と呼ばれる。当時の日本人が研究した中国書法の風格だ」と指摘した。

文章はまた、「仮名の出現に伴って日本書道界には和様が形成された。その源となったのは日本で高い評価を受ける王羲之の書法だ」と説明。「日中両国の人々の書道芸術に対する追求は共通のものだ」ともした。

■漆器

漆器について文章は「『CHINA』という言葉には『磁器』、『JAPAN』という言葉には『漆器』の意味もある」と紹介。その上で、「中国人は磁器作りにたけていて、日本人は漆に精通している。だか実際のところ漆器の技術も最初は中国から日本に伝わった。平文、らでんなど中国の技術を学んだ日本人は既存の技術の上に独自の漆工芸を発展させていった」などと説明し、象徴的なものとして蒔絵(まきえ)に言及した。

このほか、「中国人は『白酒は磁器に注がれてこそ上等』と考えるが、日本人は『湯気を立てる米飯は漆器によそわれてこそ真珠のように光り輝く』と考える」「漆器の重厚な色彩は日本人の美的趣向に合致している」などと指摘している。

文章は最後に「なぜ日本は中国文化に夢中になるのだろうか」と呼び掛け、「日本の特殊な地理的位置が日本文化に島国独特の『吸収する』という特質を持たせた。19世紀以前の中国は日本が最も頼りにする文化の鉱山だった」「日本は文化を吸収する過程で絶えず中国文化を日本文化へと内面化していった」と説明。「歴史の流れの中で、日中いずれの文化、芸術も独特の魅力と特質を出現させた」とも論じた。(翻訳・編集/野谷

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