人民解放軍が市街戦の演習を行ったことは何を意味するのか?―米華字メディア

Record China    2020年9月29日(火) 17時40分

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27日、米華字メディア・多維新聞は、中国メディアが25日、人民解放軍第73集団軍が市街戦の演習を行ったことには明確な対象と強烈な警告の意味合いがあると伝えた。

2020年9月27日、米華字メディア・多維新聞は、中国メディアが25日、人民解放軍第73集団軍が市街戦の演習を行ったことを伝えたが、台湾海峡情勢が緊張している中でのこのような演習公開には、明確な対象と強烈な警告の意味合いがあると伝えた。

記事はまず、「中国メディアが演習情報を伝えたのはちょうど米国による台湾海峡への介入が強まっており、台湾・民進党が米国を引き寄せようとしている時期で、中台関係が緊張している時だ」と指摘。このような演習はこれまで何度も行われていると考えられるが、対外的に公にすることは珍しく、中台関係が緊張している中なので、「意味なく放った矢ではない」と分析した。

中国メディアの報道によると、最近の2カ月だけで第73集団軍は4回も演習を行っており、1000人近くが参加していて「非常に強度の高い訓練」だという。この演習では、図書館や映画館などの建物を設置。青軍が建物に隠れて最後まで抵抗し、赤軍がマルチ攻撃や包囲せん滅などの戦法で攻撃する内容で、「明確な対象に対するものだ」と伝えた。

中国の宣伝システムを熟知する人物によると、中国で軍に関する報道は通常、メディアが勝手にできるものではなく、軍の同意が必須で、軍が主導することもあり、ハイレベルの許可があったことが考えられるという。したがって、「上述の演習情報が明らかになったのは決して偶然ではなく、その意図は明白だ」と論じた。

このほか、演習を行った「第73集団軍」の役割や任務からしても、この演習が特定の対象を念頭に置いたものであることが分かると記事は紹介。第73集団軍は、「東部戦区陸軍で唯一台湾海峡に面した部隊で、福建省アモイ市に駐屯しており、対台湾の最前線部隊であり、有事には台湾攻撃の先鋒となる」と伝えた。

また、第73集団軍の前身である第31集団軍は1979年まで続いた金門、馬祖砲撃を担った部隊で、1995年以降は何度も上陸作戦の演習を行っていると記事は紹介。先日、米国のアザー厚生長官とクラック国務次官が訪台した際に行った演習で第73集団軍は主力だったという。

記事は、この第73集団軍が市街戦の演習を行ったことについて、「台湾海峡で戦争となれば、市街戦は最後の段階である。この演習を行ったということは、中国軍は台湾海峡での戦争の可能性について各種準備を整えていることを示している」と分析した。

そして、市街戦は「残酷」という言葉で形容できるほど厳しいもので、双方が大きな代償を払う必要のある戦いであるため、「最終的には発生しない可能性があるとはいえ、中国は最悪の事態になった時の準備ができていることを意味している」と伝えた。(翻訳・編集/山中)

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