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<直言!日本と世界の未来>菅内閣は女性活躍推進を=閣僚は2人だけ―立石信雄オムロン元会長

配信日時:2020年9月27日(日) 8時0分
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菅義偉内閣の女性閣僚は、21人の全閣僚中わずか2人。世界各国の男女平等の度合いを示した指数では、日本は121位。菅政権は女性活躍推進を優先課題として真摯に取り組んでほしい。写真は国会議場。

9月中旬に発足した菅義偉内閣の女性閣僚は、21人の全閣僚中わずか2人。再入閣の上川陽子法相と留任の橋本聖子五輪相で、3人だった直前の安倍内閣から1人減少した。安倍政権下でも後半は女性閣僚の減少傾向が続いた。専門家によると、女性議員自体の少なさも要因として挙げられるという。

幹事長、政調会長など自民党4役も60~80代の男性議員が占め、それ以外の主要な幹部で女性は野田聖子幹事長代行、丸川珠代広報本部長に限られる。

2014年発足の第2次安倍改造内閣では、01年の第1次小泉内閣と同じ最多の女性5人が入閣。ところが小渕優子経済産業相と松島みどり法相が「政治とカネ」を巡る問題などで辞任した。

現在、衆議院議員の女性比率は9・9%。各国の議会でつくる「列国議会同盟」によると、一院制の議会か下院と比較し、今年8月時点で191カ国中166位と先進国で最下位だ。

候補者の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」の議論も進んでいないようだ。クオータ制は約120カ国以上で導入されており、日本でも「政策決定に女性の視点は重要」だとして改善を求める声も多いと聞く。「枠を改めて設けることはかえって女性に対して失礼」(自民党幹部)といった否定的な考えが支配的という。

世界各国の男女平等の度合いを示した「ジェンダー・ギャップ指数」(2019年末発表=世界経済フォーラム)によると、日本は調査対象153カ国のうち、121位で過去最低となった。106位の中国、108位の韓国の後塵を拝しており、いささかショッキングなランキングである。

この指数は女性の地位を経済、教育、政治、健康の4分野で分析し、ランキング化している。第2次安倍政権2年目の2013年と比較すると、経済は104位から115位へ、政治は118位から144位へと順位を大きく下げた。特にリーダー登用の遅れが目立つ。経済分野の女性管理職比率と、政治分野の閣僚女性比率が特に順位を落とした要因となった。経済は男女の収入格差が大きい上に、専門職や技術職で女性が少ないことも影響したという。

女性が働きやすい環境づくりを企業に求める女性活躍推進法が16年4月に施行され、女性就業者は2019年までの7年間に約330万人増えた。ただ非正規も多く、コロナ禍では逆風にさらされている。

安倍前政権は、女性活躍と少子化対策とを看板施策に掲げていたが、実現への道は険しい。菅政権は女性活躍推進を優先課題として真摯に取り組んでほしい。

<直言篇133>



■筆者プロフィール:立石信雄
1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現オムロン株式会社)取締役。1995年代表取締役会長。2003年相談役。 日本経団連・国際労働委員長、海外事業活動関連協議会(CBCC)会長など歴任。SAM「The Taylor Key Award」受賞。同志社大名誉文化博士。中国・北京大、南開大、上海交通大、復旦大などの顧問教授や顧問を務めている。SAM(日本経営近代化協会)名誉会長。エッセイスト。

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