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〈一帯一路実践談36〉理解する 国際協力実践で最難関

配信日時:2020年9月26日(土) 16時20分
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理解するための重要手段が「同働・同食・同眠」であろう。炎天下の大沙漠で、筆者は彼らと一緒に発掘。写真はダンダンウイリク遺跡へ向かう途中、沙漠で仮眠する日中共同04年隊。

心がけてきた拙い国際協力実践10カ条を紹介中、その5は理解する。外国との交渉では当然その立場は異なる。双方が理解しあうことは難しい。理解しようと努力することが重要である。中国ではホテルや大型商店などには保安検査装置が設置されていることもある。係員は「警察POLICE」と表示された防弾チョッキを着用しているが、その人たちは「警官」ではない。このように理解しがたいことはそのまま「理解」するようにしている。

理解するための重要手段が「同働・同食・同眠」であろう。炎天下の大沙漠で、筆者は彼らと一緒に発掘。誰よりも早く起床し火をおこし、コックが朝食の準備にかかれるようにした。街では同じ部屋で沙漠では同じテントで寝た。日光や伊豆の温泉に一緒に入ったこともある。会食は経費もかかるし、ある意味では疲れる活動であるが、積極的に機会を持った。

同働・同食時には笑いを提供した。なにかとプレッシャーの多い中、硬い話は喜ばれない。宴会や約3週間にもおよぶ沙漠では笑い話を披露した。土産にも気を配った。相手が喜び安くて軽いものを選んだ。例えば、新疆政府主催「小島康誉氏新疆訪問30周年記念活動」時の感謝宴では「大愛無疆」とサインした北斎の「赤富士」扇子150本。そして日本側諸氏による「大漁節」踊り。新疆側からは主客の新疆政府副主席手配によるカザフ族舞踊。大盛り上がりで中国でもよく知られた「北国の春」の日中大合唱となった。

(新疆大学小島奨学金30周年記念活動時に贈った七言絶句)

新疆大学主催の筆者奨学金30周年記念活動時は「新・大・小・島」を配した自作漢詩。佛教大学宗教文化ミュージアムで開催した国際シンポジウムの打ち上げ宴ワインは「NIYA」、日中共同隊がニヤ遺跡で「五星出東方利中国」錦を発掘し、ニヤ(尼雅)が有名となり、ワイン名にまでなったものである。

日本と中国は外国。主権・体制・法規・国益・文化などは異なり、相互理解は容易ではない。容易でないからこそ、相互理解促進の努力が求められる。批判も必要であろうが、それだけでは何も進まない。

(日中理解に奮戦する段躍中氏を讃えて「国際貢献賞」を)

筆者は中国新疆ウイグル自治区で、ささやかながら相互理解促進活動をしてきたが、レコードチャイナは日本で長年にわたり相互理解促進の役割を果たしてこられた。また日本僑報社の段躍中夫妻は日中関係書大量出版を続ける一方「日曜中国語サロン」(星期日漢語角)を池袋の公園で600回超も継続されている。このような地道な各種活動は日本各地・中国各地で行われている。もっともっと評価されるべきであろう。両国で相互理解促進活動の写真展やシンポジウムを期待したい。

■筆者プロフィール:小島康誉
1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。
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