「顔面偏差値経済」が急成長、見た目もオシャレなキッチン家電が若者の心をゲット―中国

人民網日本語版    2020年9月27日(日) 21時50分

拡大

新型コロナウイルスの影響で、多くの若者がデリバリー利用をやめ、自炊を始めたため、ネット上では「料理の腕自慢ショー」がブームとなり、家庭の必需品である調理器具に、新たな役割が求められている。資料写真。

新型コロナウイルスの影響で、多くの若者がデリバリー利用をやめ、自炊を始めたため、ネット上では「料理の腕自慢ショー」がブームとなり、家庭の必需品である調理器具に、新たな役割が求められている。例えば、ホットサンドメーカーは、キャラクターの焼き目を作り、焼く、炒める、煮る、炊くが1台でできる多機能鍋はオシャレなカラーデザインとなり、小型携帯用ジューサーや豆乳製造装置もかわいい形のタイプが人気となっている。これら「アート作品」のような顔面偏差値の高い各種キッチン電化製品が、食べるのも遊ぶのも大好きな若者の心をゲットしている。中国青年報が伝えた。

■「顔面偏差値経済」が急成長中

郭月清さんは毎朝、わずか十数分で朝食を作りあげる。限られた時間しかないため、郭さんは、様々なキッチン用品を購入して使いこなしている。朝食を作る調理器具だけでも、トースターにホットサンドメーカー、卵を焼いたり茹でたりする器具など。それだけでなく、オーブンやホットプレート、韓国式火鍋用鍋、炊飯器など、なんでも揃っている。

そんな郭さんは取材に対して、「以前ならこうしたキッチン家電を購入する時、有名ブランドのごく一般的な製品を選んでいた。でも、友人が、あまり知られていないブランドであるものの、オシャレで使い勝手が良い製品をプレゼントしてくれて以降は、『顔面偏差値』を見て選ぶようになった」と話した。

「有名でないブランドでも、有名なブランドでも、製品の機能だけを見れば、ほとんど差はない。だから、ブランドに対するこだわりはそれほどなく、顔面偏差値の高い製品を優先的に選ぶ。また、SNSのグルメブロガーお勧めの顔面偏差値が高いキッチン用品を買うのも好き」と話す郭さんは、「オシャレなキッチン用品を使うと、気分が良いだけでなく、それがあると、キッチンで料理をするのが楽しくなる。顔面偏差値の高いキッチン用品を買うのも好きだし、それを友人にプレゼントするのも好き」と語る。

郭さんは、弁当箱を集めるのも趣味で、オシャレと感じたらすぐに買ってしまうという。新型コロナウイルス流行期間中、もともと料理が好きだった彼女は自炊を再開し、お弁当を持って会社に行くようにもなった。最近は、顔面偏差値の高い電気加熱式弁当箱を購入。視覚だけでなく、味覚も満たしてくれ、「マイブーム」になっているという。そして、お弁当を詰める時は毎回、それを写真にも収めている。

SNSを見ると、多くの若者が自宅で使っている顔面偏差値の高いキッチン用品を紹介している。

北京の家具量販店・イケアやレシピアプリ・下厨房のオフラインショップ、家具店・NOMEなどへ行くと、バラエティーに富んだカラーや柄、また、ユニークな機能があるキッチン用品を、多くの若者が品定めしたり、購入したりしていた。

下厨房(北京藍色港湾店)のグルメ担当・孫琳さんは、「来店客のほとんどが、グルメや料理が大好きな若者。そのような若者が一目で気に入るのは顔面偏差値の高い商品で、『新商品か?』とよく聞かれる。小紅書や微博(ウェイボー)などのプラットフォームで紹介されているネットで人気を集める商品に多くの人が注目しているのと同じだ。それをまず聞いてから、商品の機能や価格などを比較している」と説明した。

孫さんによると、今年の夏、日本の人気アニメ「ちびまる子ちゃん」に登場するかき氷機が飛ぶように売れたという。外形、色などがそっくりで、見た目がいいだけでなく、多くの人が子供の頃の思い出を蘇らせた。また、「ちびまる子ちゃん」を見たことがない子供たちの間でも人気を博したという。

■キッチン用品が新しい交流ツールに

「全ての種類のキッチン家電を通して当社が表現したいものを表現できる」、「適盒は、都市の新中流階級向けに生まれた顔面偏差値の高い家電のブランド」。小型家電ブランド「適盒」の加熱式弁当箱「A4BOX」の微信(ウェイボー)公式アカウントで最近アップされた文章は創立から今に至るまでの3年間を記録している。

適盒の創始者・尤紹鋒氏は、会社を創立してすぐに、若者のライフスタイルが変化していることを発見した。例えば、一人暮らしやマイナー文化を好み、自分らしさ、個性をより重視するようになっている。そのため、尤氏率いるチームは、商品の外観デザインのテーマを「ソフトアンティーク」に定めた。

顔面偏差値の高い第1号商品「多機能料理鍋」は2018年8月にオンラインで販売が始まってから5カ月の間に、ショッピングサイト・淘宝のショップの売上高が1200万元(約1億8000万円)に達した。第2号商品の加熱式弁当箱も最近リリースされ、スモークグリーンとムーンブルーはすぐに完売となった。尤氏によると、「弁当箱は京東、淘宝、小紅処、一条などのプラットフォームのほか、中国全国各地のスーパー503店で、これまでに18万個売れた」。

尤氏は、「顔面偏差値の高いキッチン用品やグルメは、新しい交流ツールともなっている。商品を販売すると同時に、当社は不定期で、オンライン『顔面偏差値の高い料理シェアイベント』を開催し、『お弁当が生活にもたらす変化』、『普段使う食材の効果的な揃え方』などをテーマに、ライブ配信や中国全国各地の料理愛好家との交流を行う」と説明する。

「多くの人は、色合い、香り、味などが全て良い料理を作ると、みんなから褒めてもらうほか、自分のスキルをアピールするために、それを微信(WeChat)のモーメンツにアップする。また、料理だけでなく、それを作る時に使ったキッチン用品も紹介するものだ」とし、「コミュニティーを通して一人でも多くの生活を楽しむ若者が集まってくることを願っている。そして、幸福感をアップさせたり、生活をもっと楽しんだりなど、当社を通して若者が何か収穫を得てくれれば」と話す。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携