地方出身の若者が北京を離れ中小都市へ、「家賃高騰」が一因―中国

Record China    2014年2月22日(土) 21時1分

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19日、北京市を離れた「北漂族(地方から北京市に出てきて奮闘している若者たち)」は、今どうしているのだろうか?

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2014年2月19日、北京市を離れた「北漂族(地方から北京市に出てきて奮闘している若者たち)」は、今どうしているのだろうか?北京市でひとしきり頑張ったが、最終的には中小都市でのキャリア発展を目指して北京市を離れた、異なる階層や職業の元「北漂族」53人に対するアンケート調査の結果、「北京市を離れたのは、家賃の高騰に耐えられなくなったため」と答えた人は約7割、「北京市を離れたことを後悔していない」とした人は約5割にそれぞれ達したことが明らかになった。新京報が伝えた。

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○北京を離れた理由、トップは「家賃高騰」

調査対象者のうち、「北京市で働いた期間は5年未満」の人が約7割、「10年以上」はわずか2人(3.77%)だった。

統計データによると、回答者のうち、「毎月の貯蓄額は1000元(約1万7000円)以下」が約50%、「毎月の給料をほぼ使い果たす月光族」は32.08%を占めた。北京市での生活費で最大を占めるのは「住居費」で、「高い家賃が悩みの種」と答えた人は79.24%、「不動産価格・家賃の高騰が原因で最終的に北京市を離れた」人は69.81%にそれぞれ達した。 

○「北京市を離れた人」の多数が、新たな居住地で住宅を購入

中小都市では、住宅を購入することはそれほど困難ではない。統計データによると、北京市を離れた「北漂族」の8割以上が、(持家・賃貸いずれも)面積60平方メートル以上の部屋に住み、すでに住宅を購入した人は7割を上回った。

だが、居住環境が改善された一方で、北京市を離れた人には新たな問題も発生している。回答者の多くが、「中小都市に戻った後、その土地の仕事やライフスタイルにあまり馴染めていない」と答えた。約半数が、「今住んでいる都市は、公平・公正という点でかなり劣っており、何をするにも有力者のコネが必要」と感じていた。

また、北京市を離れたことについて、「後悔していない」と答えた人は49.06%、「やや後悔している」は15.09%、「非常に後悔している」はわずか1.89%だった。

○中小都市でのキャリア発展も前途洋々

中国就業研究所の副研究員を務める中国人民大学労働人事学院の葛玉好(ガー・ユーハオ)准教授は、中小都市でのキャリア発展について、次のような見方を示した。

一部の「北漂族」が中小都市でのキャリア発展を目指すのは、極めて合理的な選択といえる。現在、北京市など国際一流都市における就業や報酬などの優位性は、だんだん少なくなっている一方、中小都市の将来性が高まっており、発展の可能性も大きい。たとえ北京市を離れても、前途は極めて明るい。

北京市・上海市・広州市など大都市で働く地方出身の「北漂族」は、「家賃をはじめ物価が高騰している」「実家の両親と遠く離れて暮らしている」などの原因で、生活コストや感情面での圧力がますます高まり、短期間で安定した暮らしを得て楽しく働くことが極めて難しくなっている。自分自身を客観的に評価した上で、「大都市を離れる」ことを決断し、住宅価格など物価がそれほど高くない居住環境に移れば、自分の長所や本領を発揮し、安定した暮らしや楽しい仕事を得ることが容易となる。

北京市を離れた後、中小都市特有の「人情」や「人間関係」などに馴染めないという感覚については、大都市には全国の有名企業や資源が集まっており、先進的なキャリア経験や豊かな文化生活を享受することができるが、中小都市ではそのような体験は得られず、旧態依然とした伝統が残されている。このため、大都市を離れて中小都市でキャリア発展を目指すためには、自分自身の状況を良く把握し、自分が大都市で培ってきた先進的なキャリア経験を他の人々と分かち合い、同時に、キャリア発展に向け心を開き、地方の社会環境に前向きに適応しようとする姿勢が大切だ。(提供/人民網日本語版・翻訳KM・編集/武藤)

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