菅新政権は経済回復の新処方箋を出せるか―中国メディア

人民網日本語版    2020年9月18日(金) 11時0分

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日本経済が深い衰退に陥る背景の中で首相の座についた菅政権は、日本経済回復のための新たな処方箋を打ち出せるかどうかに、大きな注目が集まる。

菅義偉自民党総裁は16日、臨時国会での首相指名選挙で第99代首相に選出され、正式に安倍晋三前首相の後継者になった。日本経済が深い衰退に陥る背景の中で首相の座についた菅政権は、日本経済回復のための新たな処方箋を打ち出せるかどうかに、大きな注目が集まる。

菅氏は自民党総裁選に立候補を表明して以来、「アベノミクス」を全面的に継承し、引き続き推進するとしており、新型コロナウイルス感染症対策と経済回復促進の両立の方針を引き続き堅持し、雇用を保障し復興を促進し、目の前の危機を全力で克服すると同時に、少子高齢化などの構造的問題にも引き続き挑戦すると繰り返し述べてきた。

しかし極めて大規模な金融緩和政策を中心にした「アベノミクス」はスタートから8年近くたった。日本経済は一時急速に回復に向かったが、「アベノミクス」を受けて始まった超低速の回復周期は2018年10月に終わっている。「アベノミクス」は今ではもう勢いを失っており、後任者にあまりに多くの未解決の課題を残した。日本経済をリードして深い衰退から抜けださせ、回復を遂げるようにするには、「アベノミクス」を継承するだけでは明らかに不十分だ。

9月8日に内閣府が発表した報告によると、年率換算した日本の第2四半期(4-6月)の実質経済成長率はそれまでのマイナス27.8%からマイナス28.1%へとさらに低下しており、その原因は最新の統計データによって設備投資の経済成長に対する寄与が大幅に低下したことがわかったためだ。総務省が同日に発表した報告も、日本の家計消費は6月に前月比上昇した後、7月は再び低下し、前月比も前年同期比もマイナスになったと伝えた。

一方で設備投資が低迷し、家計消費が10カ月連続で減少し、他方で輸出が21カ月連続で減少し、インバウンドの回復は望めない。日本経済は今、国内も国外も困難に見舞われる厳しい状況に直面している。

経済学者の多くが、「第3四半期(7-9月)の成長率は年率換算で10%を超えると予想するが、この回復の力は経済を衰退の泥沼から抜け出させることができず、そして第3四半期以降の経済回復は急速にペースダウンする可能性もある。これと同時に、日本経済はまだ感染拡大の脅威にさらされており、秋には『二番底』が出現する可能性もまだある。日本経済が感染症前の水準に戻るには3年から4年かかるかもしれない」との見方を示す。

経済を振興するため、菅氏は「アベノミクス」を継承するだけでなく、改革への決意を表明し、硬直化した規制を改革し、省庁の縦割りを打破することによって、日本の競争力を高め、日本経済をリードして再び回復に向かわせるとしている。

菅氏はデジタル庁を新設し、携帯電話の料金引き下げを促進し、中小企業の再編を推進するという。ここから考えられる最大公約数は、競争力の向上を促進するということだ。各界は菅内閣が進めようとしている改革に大きな期待を寄せている。

しかし安倍氏の継承者としての菅氏は、自民党総裁の任期は1年しかない。限られた任期で何ができるか、しばらく様子を見る必要がある。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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