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菅政権発足へ、米中対立の狭間で「現実路線」を重視=日中経済交流、訪日観光客に期待

配信日時:2020年9月14日(月) 15時30分
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事実上次の首相を決める自民党総裁選の投開票が行われ、菅義偉官房長官が大差で勝利した。コロナ禍で落ち込む経済の立て直しや米中対立によって不透明化する国際情勢への対応など課題は山積している。写真は菅氏。

2020年9月14日、事実上次の首相を決める自民党総裁選の投開票が行われ、菅義偉官房長官が大差で勝利した。コロナ禍で落ち込む経済の立て直しや米中対立によって不透明化する国際情勢への対応など課題は山積している。

菅氏の外交安保政策が注目されるが、「外交は継続が大事だ」として、安倍晋三首相の米中露などとの首脳外交を継承する方針だ。同氏は16日召集の臨時国会で第99代首相に指名され、新内閣を発足させる。

菅氏は中国について、9月12日の総裁選討論会で、「隣国であり経済的にも我が国と関係が深い。世界で米国と競う大国でもある」と関係強化に努める考えを示している。中国の南シナ海への海洋進出や香港への統制強化などの問題には「ハイレベルの会合の機会を活用して中国の前向きな対応を一つ一つ求め続けていきたい」と意欲的だ。

外交・安全保障を巡っては、北大西洋条約機構(NATO)を参考にした「アジア版NATO」の設置構想に対し、「アジアで敵味方を作ってしまい、反中包囲網にならざるを得ない。日本外交の目指す戦略的な外交の在り方や国益に資するとの観点から正しくない。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国も参加できないのではないか」と慎重な姿勢だ。

コロナ禍で延期されている中国・習近平国家主席の国賓来日について、菅氏は「常に(トップ同士の)意思疎通ができるよう進めていきたい」としながらも、「今はコロナ収束へ全力で取り組んでおり、具体的な日程調整を行う段階ではない」と指摘した。

菅氏は二階俊博幹事長や山口那津男公明党代表とも良好な関係を築いている。両氏とも中国に強いネットワークを築き、重要な節目に大型代表団を率いて訪中している。二階氏は経済交流や中国人を中心とするインバウンド訪日観光客の推進役で、成長戦略として重視する菅氏とも気脈を通じている。

菅氏は日米同盟を基軸としながら、中国とも経済を中心に協調する戦略を描く。同氏は理念を求めるというより現実を直視する政治家である。国益最優先を貫き、安全保障を依存する同盟国・米国と最大の経済貿易相手国である中国との狭間で、激動の国際情勢を冷静に見据えた戦略を描くことになろう。(八牧浩行

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