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〈一帯一路実践談32〉使命感 国際協力実践の原点

配信日時:2020年8月29日(土) 16時0分
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共同通信の取材を受けた際「文化財保護研究や人材育成など活動の幅が広い。貴方のことをどう表現したら良いのか?」と問われたことがある。写真は共同通信配信で全国の地方紙に掲載された記事。

共同通信の取材を受けた際「文化財保護研究や人材育成など活動の幅が広い。貴方のことをどう表現したら良いのか?」と問われて、「国際貢献手弁当長期実践家とでも」と答えたことがある。筆者は研究者や評論家でなく、実践者であり、その立場から活動を紹介してきた。心がけてきた国際協力実践10ヵ条を紹介したい。拙い内容、笑覧ください。

その1は使命感を持つこと。あまりにも当然のことであるが、何のために国際協力するのかを明確に自覚する必要があろう。使命感である。あらゆる分野で異なる外国での国際活動では大小様々な衝突がある。そのような際に双方が立ち戻る原点が使命感。基本理念の明確化である。意義・目的・目標を明確にすべきである。当然ながら双方に同様の意識が必要である。

(「人類共通の文化遺産を後世へ」と呼び掛けたキジル千仏洞修復保存募金)

筆者ら日中双方は、キジル千仏洞修復保存では「人類共通の文化遺産を後世へ」を、ニヤ・ダンダンウイリク両遺跡調査では「友好・共同・安全・高質・節約」の五大精神を、関連活動では「大きな愛に境界はない」を掲げ活動してきた。調査五大精神を記してみる。友好と共同は説明を要しない。沙漠活動は危険がともなう、死に至った例も記録されている。

日中隊もルート開発不能による緊急露営、砂嵐に遭遇、ラクダからの転落による脳震盪や骨折、病人発生、車両火災といった突発事故を度々経験している。普段は各自の判断で行動していても緊急時は隊長の指揮に従う命令系統の一本化が安全確保の要点である。

(多領域の一流研究者を組織した日中共同ニヤ遺跡調査93年隊)

世界的文化遺産に相応しい高水準の保護研究が必要であり、日中双方の各分野の一流専門家を組織した。この「一帯一路実践談」8・15などで紹介した研究・保護専門家・研究所・大学名でお分かりいただける。筆者自身は研究者でなく調査保護研究事業の推進者であるので、この点には特に心がけた。尽力いただいた諸氏に感謝しきれない。費用的にも環境的にも節約を心がけた。ただし意思疎通のための潤滑油的部分(食事・宴会など)は削らなかった。大小様々な衝突があった。その度ごとに日中双方は使命感にもどり解決してきた。

日中両国間の各種会議などでは「戦略的互恵関係」「WIN-WINの関係」と発言されている。また「日中/中日友好」も叫ばれている。この言葉が頻繁に登場するのはそれが形骸化しているからでもある。「日中/中日友好」を基礎として、第二段階「日中/中日相互理解」、第三段階「日中/中日共同」へ進化すべきと言い続けている。

■筆者プロフィール:小島康誉
1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。
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