日本式の自信が崩壊リスクに直面―中国専門家

Record China    2020年8月22日(土) 23時30分

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中国紙・環球時報は20日、「日本式の自信が崩壊リスクに直面」と題する笪志剛・黒龍江省社会科学院東北アジア研究所所長の文章を掲載した。写真は夏祭りの様子。

中国紙・環球時報は20日、「日本式の自信が崩壊リスクに直面」と題する笪志剛(ダー・ジーガン)黒龍江省社会科学院東北アジア研究所所長の文章を掲載した。以下はその概要。

新型コロナウイルスは世界の発展に打撃を与えただけではない。一部の国では敏感な社会的心理を引き起こし、人々の自信は弱まった。新型コロナ流行下の日本にはこれに合致するいくつかの兆候が表れているようだ。感染の再拡大、深刻化は日本の自信を先細らせ、社会の自信喪失を招くのだろうか。それとも、経済の衰えや少子高齢化などの要素がさらに自信を欠落させるのか。

この問題をめぐっては、3つの細かい部分からの観察が代表性を持っているかもしれない。1つ目は日本の新型コロナ対策だ。日本は「優等生」から「及第生」となり、今は「落第生」に向かっている。これによって多くの人に不安と劣等感が芽生えた。日本の各界が「一息つける」と考えていた7月に「第2波」が形作られるとは誰が知っていただろう。中韓の対策が安定的で秩序立っているのに比べ、日本政府は致し方なく地方を放任。さらに自己矛盾した政策は、「日本の対策システムや能力は大国という立場にふさわしいのか」と人々に疑念を抱かせた。

2つ目は経済だ。アジアの経済リーダーは中国に変わり、人々は戦後最長の景気回復に大いなる期待を寄せた。だが、新型コロナは東京五輪、経済や外交活性化の好材料を遠ざけ、経済と財政に追い打ちをかけた。今後の仕事や生活への期待がしぼんだという人は少なくない。

3つ目は少子高齢化であり、この問題は発展を妨げるだけでなく日本社会の活力を失わせることが新型コロナと豪雨災害の「挟み撃ち」で改めて証明された。感染が続く中で発表された日本の昨年の人口減少は、初の50万人超えというものだ。少子高齢化で人々はこれまでにない負担感と抑圧感を抱えている。

これら「三位一体」の侵食包囲は日本がそれまで持っていた経済成長への楽観的期待や多くの人の自信を打ち砕き、明治維新からの日本式自信は崩壊のリスクに直面している。ただ、日本社会の不均衡な心理、自信欠落の原因を3つの角度から探れば簡単な答えが見つかるかもしれない。

まず、日本は後発の国に対して潜在的な「上からの感覚」を持っている。そして、そうした感覚をこれまで失くしたことはない。日本は山を登った後の下山の最中だが、日本の心理は山を下りたくないという混乱の中にある。そして、近年の安倍外交の風格は一部の人々に国際化への自信をもたらしたが、新型コロナはその効果を突如さえぎった。3つ目は人々の心から離れない「制度に対する優越感」だ。人々は自国の制度を「アジアの明日の誇り」としてきたが、新型コロナ対策や経済回復をめぐって日本の政策決定層は苦戦している。

日本は東アジアの経済の奇跡を創造する過程で、アジアないしは世界で名声を高め、自信に満ちた時期を経験した。感染が続く中、日本が各問題により良く対応し、人々が早く自信を取り戻すことを願っている。(翻訳・編集/野谷

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