日本の敗戦75年 歴史は風化させてはならぬ

CRI online    2020年8月14日(金) 23時30分

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2020年8月15日は、日本の無条件降伏から75周年になります。写真は中国北京郊外の盧溝橋。1937年(昭和12)7月7日、ここで日本と中国の軍隊が衝突、日中戦争のきっかけとなった。

2020年8月15日は、日本の無条件降伏から75周年になります。アジアの人々にとって、「8・15」は永遠に忘れられない歴史の記憶です。日本がしかけた侵略戦争はアジア諸国の人々に多大な苦難をもたらし、中国という一国にだけでも死傷者3500万人、経済損失6000億ドルの被害を与えました。

しかし、「戦後75年」の到来に伴い、かつての侵略戦争を経験した世代は日本でわずかな人数となり、侵略の歴史に関する社会的な「共通の記憶」が色あせ、日本社会では戦争への反省が風化されつつあります。

毎年の8月6日と9日に、広島と長崎では原爆を記念する式典が行われます。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、出席者は極わずかな人に限られていました。安倍晋三首相は慣例に従って、両方の式典に出席し談話を発表したものの、日本が被爆された原因とその歴史的背景について一言も言及していませんでした。

また、日本の多くの自治体では、今年は4年に一度の中学校の歴史教科書を選定する節目な年です。右派団体「日本会議」は恒例として、育鵬社出版の歴史教科書を採用するよう政治ルートを通じて各地の教育委員会に圧力をかけています。

日本文部科学省の統計では、2020年度、育鵬社の歴史教科書が全国で採用された割合が6.4%に達しました。アジア諸国への侵略責任を曖昧にしているこの右翼の歴史教科書が青少年の歴史認識に悪影響を与えるに違いありません。そのため、このほど、名古屋、横浜、京都府、大阪府など多くの都市で、育鵬社の歴史教科書をボイコットする市民の抗議活動が行われました。

また、ここ数年の慣例では、安倍首相は8月15日に靖国神社に玉串料を奉納しています。これについて、日本の「村山談話を継承し発展させる会」の藤田高景理事長は、「参拝にしても奉納にしても、A級戦犯を祭ることになり、侵略戦争を美化する『靖国史観』への支持となり、戦後日本の平和秩序をひどく破壊する」という見方を示しています。

近年、日本の海上自衛隊が絶えず装備を強化し、2019年版「防衛白書」は日本周辺の安全保障環境の緊迫化を煽り立て、自衛隊に宇宙、サイバーセキュリティ、電磁波などの分野における軍事技術能力の強化を求めています。そして今年5月、日本初の宇宙作戦隊が府中基地(東京)を拠点に発足しました。

安倍首相が今もなお、平和憲法の改正という「悲願達成」に精を出し、「戦後レジームからの脱却」を図ろうとしています。これについて、琉球大学の高嶋伸欣名誉教授は「近年、排他主義や、経済と軍事上の大国化の風潮が日本で台頭しつつあり、アジア隣国の日本への警戒心が長く続くだろう」と懸念を示しました。(提供/CRI

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