「ムウス砂漠緑化の記録」内モンゴル編:砂漠を林に変えた緑の「リレー」―中国メディア

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内モンゴル自治区ムウス砂漠の改造事業は、決して歩みを止めることはない。ここで生活する人々は、60年もの間、砂漠化との闘いを繰り広げてきた。

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内モンゴル自治区ムウス砂漠の改造事業は、決して歩みを止めることはない。ここで生活する人々は、60年もの間、砂漠化との闘いを繰り広げてきた。同自治区オルドス市域内のムウス砂漠では、そのうち70%のエリアで効果的に砂漠化対策が取られている。

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ムウス砂漠の域内に位置するオルドス市ウーシン旗は、総面積が約1600平方キロメートルあり、砂が流動する「流動砂丘」が全体の54%を占め、草地として利用可能な部分はわずか3分の1だった。数年間にわたる努力によって、ここには多くの樹木が植えられ、人々は砂漠化防止・砂漠改造管理に対する自信を深めた。植林造林活動の先駆者で83歳になる宝日勒岱さんは、「苗木が大きくなるのを見て、人々は砂漠を改造することは可能という自信を持ち始めた。私たちの生活環境も、みずからの手で改善することができるのだ!」と話す。

政府は1979年、「三北(西北・華北・東北)」地方において、期間を70年とする大型人工林業生態プロジェクトをスタートした。その後40年あまりの努力が実を結び、プロジェクト始動時点で27%だった森林率は、今では95%を上回るまでとなった。

ムウス砂漠の砂地が今ではほぼ消失したことに伴い、これまで不毛の地であったエリアは希望溢れる田畑や草地へと変身を遂げた。ウーシン旗烏審召鎮査汗廟嘎査で牧畜業を営む烏蘭達来さんは、「所有する草の生い茂った牧場の面積は、以前は0.67ヘクタールほどだったが、今では400ヘクタール以上に拡大し、牧場のほぼ全てにスナヤナギや樹木が植えられている」と話した。

村駐在支援当局と現地企業から約300万元(約4600万円)の資金提供を受け、烏蘭什巴台村にスナヤナギの木くず加工工場が完成した。同村監察委員会の龔栓明主任は、目の前にある灰褐色の「金山銀山」を眺めつつ、「今年生産される約3千トンのスナヤナギ木くず燃料によって、60万元(約920万円)を上回る収益がもたらされる見通しだ」と喜びを隠せない様子で語った。

生態が改善され、誰もが「緑」から収益を得られるようになった。もともとは草一本も生えない不毛の地だった砂地に、今ではアワやトウモロコシ、スイカ、桃、アンズ、スモモが実る。風や砂埃によってこの地を追われていた鳥や動物も、再び林に戻ってきて繁殖・生息している。

ムウス砂漠の砂漠化対策事業がスタートして60年。緑の林は「無」から「有」へ、「小」から「大」へと変化を遂げた。数十年にわたる奮闘を経て、この地ではもう不毛の「大砂漠」の姿を目にすることはなくなった。「生態改造――千里に及ぶ緑の長城を築く」と題された書物には、「国連砂漠化対処条約(UNCCD)事務局長は、ムウス砂漠の改造・緑化事業は世界が中国に敬意を表すべき出来事だと認識している」と記されている。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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