「フードテロ」で日本の安全神話が崩壊、阿部容疑者と毒入りギョーザ事件被告の共通点とは―華字メディア

Record China    2014年1月31日(金) 4時50分

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29日、日本華字メディアは「フードテロから見る日本の安全神話崩壊」と題した論説を掲載した。写真は山東省日照市にある日本向け水産食品の加工工場。

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2014年1月29日、日本華字紙・中文導報(電子版)は「フードテロから見る日本の安全神話崩壊」と題した論説を掲載した。

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群馬県警は25日、偽計業務妨害の疑いで、マルハニチロホールディングスの子会社アクリフーズ群馬工場の契約社員、阿部利樹容疑者(49)を逮捕した。逮捕容疑は、昨年10月3〜7日ごろ、工場内で4回にわたって冷凍食品に農薬のマラチオンを混入し、業務を妨害した疑い。

阿部容疑者の動機や実行手段、社会に与えた影響から思い出されるのが、2007年に日中間で発生した「毒入り冷凍ギョーザ事件」だ。事件の容疑者であった呂月庭(リュー・ユエティン)被告に対し、中国の裁判所はこのほど無期懲役の判決を下している。毒入りギョーザ事件では、当時の日本社会や食品業界は「これほど悪意に満ちた事件が日本で発生することなどありえない」と言っていたが、ありえないことが実際に起こってしまった。

注目すべきは、阿部容疑者も呂月庭被告も契約社員だった点だ。両者は共に給料などの待遇面で会社に強い不満を抱いていた。個人と企業が契約書のみでつながる契約社員が増えるなか、今後も第2、第3の阿部容疑者が出現する可能性はあり、消費者を人質にとったフードテロがさらに広がる危険性もある。

世界的に有名な日本の「安全神話」も、福島原発事故やオウム真理教のサリン事件、秋葉原無差別殺傷事件で大ダメージを受け、今回のアクリフーズ事件で完全に崩れ去ってしまった。グローバル化が進む社会では、一個人の恨みや憎しみが瞬時に拡大拡散し、社会全体に大きな影響を与える事態に発展するということを、われわれは覚悟しておかねばならない。(翻訳・編集/本郷)

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