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月15万円稼ぐ「デリバリー配達員」の1日を体験―中国メディア

配信日時:2020年8月1日(土) 17時20分
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デリバリー配達員はどんな1日を送っているのだろうか?

夏のギラギラと照りつける日差しの猛暑日でも、冬の寒風と雪が降りしきる日でも、中国の街中では、ヘルメットをかぶり、ユニホームを着て、後ろに配達ボックスが取り付けられた電動バイクやバイクに乗り、飲食店に料理を受け取りに行ったり、料理を注文者に配達したりと、走り回っている人の姿を目にすることができる。彼らは通常「デリバリー配達員」と呼ばれ、今年2月に発表された中国国家職業分類リストに、「ネット注文配達員」という名で新職業に正式に盛り込まれた。人民日報が伝えた。

では、デリバリー配達員は毎日、どんな1日を送っているのだろうか?どんな苦労を味わい、どんな楽しみを得ているのだろうか?このほど、デリバリープラットフォーム・美団のデリバリー配達員・秦帥(チン・シュアイ)さんの1日を追い、共にその仕事を体験してみた。

「1分早いのはいいが、1分遅いのは絶対にダメ」

食事時間帯になると、秦さんはエレベーターをあまり利用せず、階段を使う。一気に22階まで登っても平気だ。

1年のうち、今は最も暑さが厳しくなる時期で、その日も、午後の気温は34度を超えていた。記者はデリバリー配達員の秦さんと一緒に、道路脇の日陰で、アプリから送られてくる配達依頼を待った。

12時15分、「来た!急ごう。すぐ近くのショッピングセンターだから」。秦さんはそう話しながら立ちあがり、小走りで飲食店に料理を受け取りに行った。

料理を受け取ると、秦さんは配達先の住所を見て、「ツイてる!」とつぶやいた。

しかし配達先が近くのオフィスビルの806号室となっているだけで、記者には何が「ツイてる」のか分からなかった。

秦さんによると、「10階以下ならツイてる」のだという。電動バイクに乗り、エンジンをかけ、出発するという一連の動きは、記者にとって、簡単なことではない。強い日差しに照らされ、バイクに数分乗っているだけで、汗が噴き出してきた。十数分後、配達先のオフィスビルに到着した。その時点で、配達時間制限までまだ10分残っていた。時間に余裕があるので、バイクを止めて一服したいと思っていたが、傍らの秦さんは、「止まらないでこのまま急ぐぞ!」と叫んだ。

再び小走りで、オフィスビルに入ると、1階のエレベーターが見えたので、それに乗ろうとすると、秦さんは、「このオフィスビルのエレベーターは、いつも並ばないと乗れない。食事時間帯は、制限時間内に配達するために、エレベーターはあまり使わずに、階段を使う。急ごう!10階以下なら大したことないから」と階段に向かった。

12時42分、秦さんと共に8階に到着し、料理を注文者に届けることができた。スマホに表示されている配達制限時間まで残り3分しかなかった。思わず口から出た言葉は、「危なかった!」の一言。疲労のあまり、息を切らしながら階段に座り込んだ。

早朝6時に、専用アプリを開いてオンラインにし、夜の8時頃にオフラインにして配達依頼の受け取りを終了するという秦さんは、配達員を初めて1年ちょっと、これまでの走行距離は累計で3万3674キロに達している。1日の配達数は数十件で、走行距離は100キロ以上。今月の「配達数ランキング」を見ると、秦さんは1179件の配達をこなし、担当エリアの1位を手にしており、いわゆる「配達キング」だ。

食事時間帯以外は時間的に自由で、毎月安定して1万元(約15万円)以上の稼ぎ

「少しでも速く、たくさん配達したいなら、足だけでなく、頭も使わなければならない」と秦さん。

そして、「配達にはいろんなコツがあり、事前にしっかりと段取りしておかなければならない。よく配達する半径約5キロの範囲内のほとんど全ての団地の位置、棟の並びなどが、頭の中に入っている。また、どこの信号は赤になると長いか、どこの棟は近道できるかなども頭に入っている。配達先の住所を見た瞬間に、そこに向かうルートが頭の中で描けている」と話す。

「なぜ、デリバリー配達員をしているのか?」との質問に、秦さんは、「忙しいがとてもメリハリがある。食事時間帯以外の時間は、自分で自由に使うことができ、映画に見に行ってもいいし、音楽を聞いてもいいし、本を読んで『充電』してもいい。こういうメリハリのある仕事は得られるものがより多いと思う」と説明した。

秦さんは現在、毎月安定して1万元以上稼いでいる。昨年の春節(旧正月)前、秦さんは両親に、春節に合わせた連休期間中は北京で仕事を続け、連休明けに実家に帰ると話し、了承してもらっていたという。その理由について、「春節期間中も、配達依頼が多い。一番多い日で100件近く配達した。夜10時過ぎに家に戻り、ベッドに寝転ぶと、そのままぐっすり寝てしまった。とても疲れたけど、月末に報酬が1万4000元(約21万円)以上あるのを見て、とても満足した」と説明した。

「あと数年したら、実家に戻って兄と一緒にスーパーを経営したい」

「デリバリー配達員をしていると、物流配送やインターネット管理などの知識も学ぶことができる。将来、起業する時に役立つ」

秦さんは、「あと数年したら、実家に戻って兄と一緒にスーパーを経営したい。実際には、デリバリー配達員にも、いろんな発展の方向性がある。例えば、デリバリー業界で頑張り続ける人もいる。第一線で配達員をするのではなく、配達の手配を行う事務所で管理の仕事をするという道だ。また、レストランで管理の仕事に就く人もいる。僕の兄は、江蘇省南京市で働いていて、暇な時によく電話して、今後の計画について話し合っている。実家に帰って、一緒にスーパーを開こうというのは僕からのアイデア」と話す。

そして、「新職業であるデリバリー配達員は、物流配送やインターネット管理などたくさんの分野の知識を学ぶことができ、将来、スーパーを開くときのアイデアも得ることができる。スーパーを開くとすれば、今は店の経営だけでなく、配達サービスなどの家まで届けるサービスも必要となる。将来、自分が開いたスーパーでこうしたサービスを提供するとすれば、デリバリー配達を数年した経験を生かして、注文を管理し、販売ルートを開拓したい」と意気込みを語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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