神秘的な雰囲気漂うチベットの「天の湖」、その数は約1000泓―中国

人民網日本語版    2020年7月29日(水) 13時50分

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チベット自治区には標高が世界一の湖群がある。

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チベット自治区には標高が世界一の湖群がある。雄大、包容、畏敬、多彩、宗教、信仰などのキーワードでこれらチベットの湖の独特な高原の雰囲気を描写することができる。中国新聞社が伝えた。

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高原の湖は、「天の湖」とも呼ばれている。2018年の時点で、チベットには、1平方キロメートル以上の湖が949泓あり、総面積は3万2414.91平方キロメートルに達する。青藏高原全体を見ると、1平方キロメートル以上の湖が1424泓あり、チベット全域にある湖の67%を占めている。チベットにある100平方キロメートル以上の湖は68泓で、うち標高5000メートル以上の湖が11泓となっている。

チベットにある湖のほとんどが淡水湖であるものの、たくさんの塩湖にも魚が生息している。

チベットでは、湖は「錯(ツォ)」とも呼ばれる。そして、一度魅了されると、虜になり何度も足を運びたくなる。

湖が拡大している原因は?

ここ十数年、西蔵高原内流区の湖は急速に拡大している。

西蔵高原の湖の数と面積の変化は、全体的に見て、地域の降水量の変化と一致している。降水量が増加しているのは西風やインド洋のモンスーン水蒸気輸送、現地の水の循環が増強されているからだ。今後の気候モデル予測によると、そのような増強が少なくとも2035年まで続くと見られている。

降水量が増加している主な原因は、チベットの湖が拡張しているほか、氷河や凍土が解けていることと密接な関係がある。

今後しばらくは、西蔵高原の湖は引き続き拡大するとみられている。

チベット最大の湖は?

チベット北部の色林錯は、青藏高原のインドのモンスーンと西風が相互に作用する移行地帯に位置し、1976年の時点で1667平方キロメートルだった面積は、2019年に2414平方キロメートルまで拡大した。

もともと中国で3番目に大きい塩湖だった色林錯の面積は2001年に、ナムツォ(納木錯)を超えて2番目に大きな塩湖となった。

1980~90年代以前、西蔵高原の湖は全体的に見て、縮小している状態だった。しかし、色林錯は70年代から、拡大の一途をたどっている。そして、21世紀に入ってからは、拡大のペースが加速した。

チベット三大聖湖とは?

チベットを訪れる観光客が絶対に行っておきたい湖として挙げる納木錯、羊卓雍錯(ヤムドク湖)、瑪旁雍錯(マーナサローワル湖)が三大聖湖だ。

■納木錯

納木錯はチベット語で、「天の湖」という意味だ。チベット北部の高原の奥地に位置し、湖面の標高は約4700メートル。東西に約70キロ伸びており、幅は南北に約30キロ、面積は2000平方キロメートル以上で、標高が世界一の塩湖だ。

納木錯は、標高が高いだけでなく、非常に深い湖でもあり、中心の深さは約100メートルある。全体の貯水量は約870億立方メートルで、その量はチベットで最大だ。

また、納木錯は非常に古い湖で、中国科学院青藏高原研究所の測量結果によると、湖の中心の底にある沈殿物は800メートル以上の厚さで、底部の年齢は100万年以上とみられている。

■羊卓雍錯

羊卓雍錯は「羊湖」とも呼ばれ、チベット語の意味は、「碧玉の湖」。チベットに来た観光客なら、絶対に行っておきたい場所だ。

羊卓雍錯は、高原せきとめ湖で、氷河の土石流が河川の水の流れをせき止めてできた。形状は不規則で、湖岸は曲がりくねっている。湖面の標高は約4400メートルで、面積は約600平方キロメートル、深さは約40メートル。有名な空母錯は、羊卓雍錯の付属湖だ。

■瑪旁雍錯

瑪旁雍錯は、チベット語で「永遠に不敗の湖」という意味があり、ヒンズー教や仏教などの聖地とされているため、観光客のほか、毎年夏になると、ネパールやインドから参拝者がやって来る。

ここ50年余り、瑪旁雍錯湖の面積は全体的に縮小傾向にある。最新データによると、その面積は約400平方キロメートルで、1972年と比べて7平方キロメートル縮小した。

チベットの湖のほとんどが内陸湖だが、その点で、班公湖はやや特殊だ。中国とインドにまたがる班公錯は、標高4000メートル以上の位置にあり、細長く伸びている。東側は中国に属し、淡水湖であるものの、西に行くほど塩分が濃くなっていく。淡水エリアには、いろんな魚が生息している。

上記の湖のほか、当惹雍錯、思金拉錯、巴松錯、拉昂錯、多布錯、波密草湖、薩普氷川湖、佩枯錯なども、科学調査専門家や探険家、写真家などを夢中にさせる場所となっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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