鯤竜、天問、北斗…中国の国家的プロジェクト名に込められたロマン―中国メディア

人民網日本語版    2020年7月28日(火) 19時10分

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中国メディアは中国の国家的プロジェクト名に込められたロマンについて報じた。

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3万6000件近くの応募の中から320万人の投票によって選ばれた「天問」、「空に上ること鯤鵬(こんほう)のごとく、海に潜ること蛟竜のごとし」との意味が込められた「鯤竜」、そして「嫦娥」、「悟空」、「鴻雁」といった名称には、伝統的な知恵と未知への探索というロマンが込められていることをご存知だろうか。

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■初の大型水陸両用機、「鯤竜」AG600

「鯤鵬のように羽ばたき、蛟竜のように海に入る」という意味が込められた「飛ぶことも泳ぐこともできる」航空機はまさに、名実相伴う水陸両用機だ。

2017年の陸上初飛行、2018年の水上初飛行に続き、AG600は2020年7月26日に海上初飛行に成功した。

■惑星探査任務「天問」

屈原の詩「天問」に基づき、真理を求める中華民族の粘り強さ、自然と宇宙空間を探査する文化の伝承を示している。

中国初の火星探査任務の探査機「天問1号」が2020年7月23日、打ち上げに成功した。

■北斗衛星測位システム

古くより「北斗」は中華民族の道を指し示す明るい道しるべだ。中国の科学者は中国人独自の衛星測位システムの開発を開始した際に、この中国の伝統文化において光と方向を示す星列の名をつけた。

北斗3号システムの最後のグローバルネットワーク構築衛星が、2020年6月23日に打ち上げられた。

■「神舟」シリーズ有人宇宙船

「神舟」は「神奇なる天河の舟」であり、「神州」とも同じ発音だ。神々しく、「神采飛揚」(意気揚々)という意味があり、中華民族の千年の宇宙の夢を担っている。

神舟チームは20年にわたり6基の有人宇宙船、5基の無人宇宙船、2つの宇宙実験室を宇宙に送り込み、延べ14人の中国人宇宙飛行士が宇宙を旅した。

■嫦娥プロジェクト

明月には、人々が思いを馳せる尽きることなき魅力がある。中国人は数千年にわたり「嫦娥奔月」(じょうがほんげつ)の神話により想像を膨らませてきた。嫦娥プロジェクトの後、仙女は月で数千年の孤独を守る必要がなくなった。

嫦娥4号探査機が2019年1月3日、月の裏側の着陸に成功。月の裏側の神秘のベールを取り除いた。

■月面ローバー「玉兎号」

嫦娥は玉兎を抱いて月に向かったとされている。玉兎の善良、清純、敏捷というイメージには、月面ローバーの構造や使命と似通ったところがある。玉兎号は中華民族の伝統文化を体現しただけでなく、中国の平和的な宇宙利用の主旨も反映している。

現時点で、月面ローバー「玉兎2号」は月の裏側で500日以上稼働している。

■世界低軌道衛星通信システム「鴻雁」

「鴻雁の連絡は永遠に途絶えない」という願いを込めて、宇宙事業関係者はこの世界低軌道衛星通信システム「鴻雁」を宇宙へと飛び立たせた。このシステムにより、家族などの安否を気遣う心配がなくなり、生活に無限の可能性が広がった。

60基による衛星ネットワークは2022年に構築を完了し、運営を開始する見通し。世界を網羅する情報の「シルクロード」を宇宙で構築することになる。

■暗黒物質粒子探査衛星「悟空」

「悟空」には「悟りを開き、空を探索する」という意味と、この暗黒物質粒子探査衛星が孫悟空の「火眼金睛」のように、宇宙の暗黒物質の姿を捉えることへの期待が込められている。

「悟空」は2015年12月17日に打ち上げられた。設計上の耐用期間は3年だったが、耐用性評価を経て、現在も宇宙で就役中だ。

■初の深海有人潜水船「蛟竜号」

「蛟竜」には、「中国の竜」を深海に向かわせ、神秘的な海底世界の謎を解き、尽きることなき海底の宝庫を探査するという「蛟竜入海」の意味が込められている。

蛟竜号は現在、世界の海洋面積のうち水深7000メートルまでの海域の99.8%で作業が可能。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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