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〈一帯一路実践談27〉2001年「一帯一路」の歴史交流史料出版開始

配信日時:2020年7月25日(土) 16時0分
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2000年7月、新疆ウイグル自治区人民政府外事弁公室の劉宇生副主任と劉暁慶処長の案内で新疆ウイグル自治区档案局を訪ねた。写真は新疆档案局の許新江局長と研究、筆者右が劉宇生副主任。

筆者は新疆文化庁と1988年開始した日中共同ニヤ遺跡学術調査で、「一帯一路」の歴史交流を示す国宝文物「五星出東方利中国」錦を発見するなど、西域36国のひとつ「精絶国」の全容を明らかにし、報告書やシンポジウムで発表してきた。その過程で、ニヤ遺跡を発掘し大量の文物を持ち去る一方で、豊富な成果をあげた探検家スタインの生きざまに興味を抱いた。日本でのスタイン資料は限られるが、新疆には貴重な資料が残っているであろうと考えた。

2000年7月、新疆ウイグル自治区人民政府外事弁公室の劉宇生副主任と劉暁慶処長の案内で新疆ウイグル自治区档案局を訪ねた。許新江局長(現新疆日報社書記)や呉志強副局長(現局長)・童鹿処長(現副局長)らの熱烈な歓迎を受け、档案館を参観した。40万巻以上の貴重な档案が保存されていた。新疆の近現代変遷・民族団結・開発・建設・国境防衛などの歴史をそのまま記録している新疆研究の一級史料である。

(収録された政府主席の指令「外交部がスタインのビザを取り消した即日出境を促せ…」)

筆者が「スタインのことを少し研究している。協力してほしい」と求めると、許局長「貴方の新疆での多大な貢献は承知しているので、協力する。今、新疆へきた外国人探検家の史料を出版しようと計画中」と。整理中の史料を見せてくれた。スタインのみならず大谷光瑞・橘瑞超・ルコック・ヘディン・ペリオ・マンネルヘイムらも含まれていた。

即座に「素晴らしい計画だ。世界の新疆研究者が大喜びする画期的な出版になるだろう。日中共同ニヤ遺跡調査の一環として資金面で協力したい」と表明。その後、数回の打合せをへて許局長と調印した。許局長の档案史料出版を外国と合作する開放的姿勢に感動した。

档案館の尽力で2001年6月、『近代外国探検家新疆考古档案史料』を共同出版した。1893年から1931年までの史料467件が収録され、多数の史料写真も含む貴重書である。史料名は日本語・英語でも記している。

(辺境史研究の重要資料と報じる「新疆日報」)

その後に『中瑞西北科学考察档案史料』・『スタイン第四次新疆探検档案史料』・『清代新疆建置档案史料』も共同出版した。この3冊にはCD-Rも採用した。新疆档案館の努力で新疆以外の档案館収蔵史料を含くむことも出来た。これらは「一帯一路」を歴史的に実証する史料として高く評価されている。档案館での調査研究には一定の制限がある中での公開であり、世界の研究者の新疆研究に役立っている。日本にも輸入され販売されている。

■筆者プロフィール:小島康誉
1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。
ブログ「国献男子ほんわか日記」
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