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日本の新たな貧困問題のポイントー中国専門家

配信日時:2020年7月20日(月) 5時40分
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19日、中国共産党系の環球時報は、日本の貧困問題のポイントについて、中国現代国際関係研究院の研究者、劉軍紅氏の解説を紹介した。写真は東京。

2020年7月19日、中国共産党系の環球時報は、日本の貧困問題のポイントについて、中国現代国際関係研究院の研究者、劉軍紅(リウ・ジュンホン)氏の解説を紹介した。

劉氏は、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、日本では「新たな貧困問題」が注目されるようになっていると紹介。これには高齢者や女性、子どもの貧困が含まれ、少子高齢化が深刻になる中で「新たな貧困問題」は日本の新たな社会問題となっていると指摘した。

劉氏は、日本でいう「貧困」とは、「相対貧困率で表され、可処分所得が社会平均の半分以下の家庭が占める割合のこと」と説明。日本では、冷戦が終結し、バブル崩壊とその後の経済長期低迷が始まった1990年代後半から相対貧困率が上昇し始めたとし、そしてこの時期に日本の国内外で大きな変化があったものの、日本の福祉制度がその変化に対応できておらず、そのため「落伍者」が多く出るようになったと分析した。

劉氏は、17年の日本の厚生労働省の調査によると、65歳以上の高齢者のうち男性は76%、女性は87%が収入を年金に依存しているが、日本の金融中央広報委員会の調査によると、老後も働いて稼ぐ人が48.2%に上ることを紹介し、「つまり、年金だけでは生活できないことを意味している」と説明した。

劉氏は、先進国である日本で老後の生活を心配しなければならない理由として、「労働制度、社会保障以外に高度経済成長の過程において個人資産を蓄えるという習慣が形成されなかったこと、そして政府が資産市場環境を整備せず投資を奨励してこなかったことと関係がある」と分析した。

劉氏は、例えば日本銀行によると、19年3月末時点で日米の個人の金融資産における現金の割合は、日本が53.3%であるのに対し米国は12.9%にすぎなかったが、株や投資信託の割合は、日本が13.9%であるのに対し米国は46.3%だったと紹介。日本政府は「貯蓄から投資へ」と国民に呼びかけているものの、日本では「投資を軽蔑する」傾向が強く、いまだに貯蓄の習慣が根強いと指摘した。

また、制度面でも問題があると分析。株式については「法人が互いに株を持ち合い」、しかも「株の単価が高い」ため、株式市場は一般の人とは無縁だと指摘。株に手を出さず投資もしないことが多くの人の習慣となっているため、アベノミクスで株価が上昇したにもかかわらず国民資産の形成や蓄積には至らなかったとしている。

そのほか、「不動産の方面でも見えない障害がある」とも分析。日本は住宅価値と地価とを分離しており、住宅の価値には期限があって「期限を迎えると価値がゼロになる」ため、住宅を所有していても家賃収入以外は期待できず、高額な税金などのため不動産取引で利益を得るのも難しいとした。

そのため、日本では「労働」の資格を失うと「労働分配」を受けることができず、貯蓄がなければすべてが「ゼロ」になってしまう可能性があると指摘。「日本の貧困問題は、相当程度『制度的貧困』に原因がある」と分析し、「世界が変化している中で変化しない日本こそ、新たな貧困問題の根本的な原因である」と論じた。(翻訳・編集/山中)

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