中国製のEVバスがミュンヘンの街を走る=「ドイツの空白を埋めた」―中国メディア

Record China    2014年1月22日(水) 19時20分

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20日、中国自動車メーカーの比亜迪(BYD)が生産したEV路線バスが、このほどドイツ南部の都市・ミュンヘンで試運転を実施した。写真はミュンヘン。

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2014年1月20日、中国自動車メーカーの比亜迪BYD)が生産したEV路線バスが、このほどドイツ南部の都市・ミュンヘンで試運転を実施した。ミュンヘン中心の音楽ホール広場駅から出ると、153号停留所に外見の異なる路線バスが停まっていた。車体の四方に「試運転」と書かれていたほか、後部の「EV」のマークがひときわ目立っていた。人民日報が伝えた。

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記者はこのEVバスに乗り、始発駅から終点駅まで3往復した。バスの乗客の多くは、その変わった点に気づき、記者と共に乗車体験を楽しんだ。「実に快適だ」、「エンジンの音が普通のバスと異なる」。車いすの乗客は、車内の安全設備を高く評価した。ミュンヘン路線バス運営会社の広報担当者は、「試運転から数日が経つが、乗客はバスの安定的な高い加速能力に満足している」と語った。

在ドイツ中国大使館科技所の張衛平(ジャン・ウェイピン)氏は、「ドイツの自動車会社は、大規模なマイカー市場の方を重視している。EVバスはドイツの自動車会社の中で、空白の領域と言える。これは中国のEVバス製造メーカーにとってはチャンスだ。中国のEVバスはコストパフォーマンスが高く、ドイツ市場で高い将来性を持つ」と指摘した。中独両国は現在、EVバスの基礎科学研究、試行運営、標準化などで協力している。

中国の自動車がドイツ市場に進出する際には、ドイツの第三者試験認証機関であるTUVの検査に合格する必要がある。ドイツは2012年に中国製の1台目のEVバスを導入した。同バスは現在ハンブルク市付近のピンネベルクで正式に運営しており、ブレーメンも中国製のEVバスを間もなく導入することになる。記者が取材したところ、多くの乗客は中国製のEVバスに肯定的な態度を見せ、快適でエコロジーだと評価した。しかし一部の乗客は、バッテリーの寿命、航続距離、体積、コストを疑問視している。

バスの運転手のエドモンドさんは、ミュンヘン路線バス運営会社に30年間勤務している。エドモンドさんは、「比亜迪が生産したEVバスは、私が初めて運転したEVバスで、もう5−6回運転している。興味を持った多くの乗客が、一度の充電にどれほどの時間がかかるか、一度の充電でどれほど走るかなどを質問してくる」と話す。

エドモンドさんは、「153号はそれほど長い路線ではないが、停留所間の距離が短く、市街地であるため交通が複雑で、停車と発進を繰り返さなければならない。これはEVバスのバッテリー性能に対して、過酷な要求を突きつける。冬の運転はエネルギー消費が増加するため、このEVバスは計画されている航続距離を実現できていない。しかし、バッテリー充電が満タンなら、153号のバスの運行時間中(5時40分から21時まで)を通じて、再充電することなく走行できる」と語った。

ミュンヘン路線バス運営会社のハーバート会長は現地メディアに対して、「同バスの一部の技術は、さらなる改善が必要だ。例えば現在のバッテリーは、体積が大きく重量が重い。またバッテリーは充電と放電を繰り返すことで、寿命が短くなり性能が低下するため、車両の使用コストに直接影響する。しかしEVバスは、未来の長期的な発展方向だ。比亜迪のEVバスのミュンヘンでの試運転を歓迎する」と述べた。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

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