人民元と人件費の上昇で苦境の中国輸出メーカー、ベトナムなどへの工場移転も視野に―中国

Record China    2014年1月21日(火) 7時40分

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18日、人民元の上昇や人件費の高騰によって中国輸出メーカーの立場はより一層苦しくなっており、ベトナムなどコストの安い地域へ工場を移転しなければならなくなる可能性がある。写真はハノイ。

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2014年1月18日、人民元の上昇や人件費の高騰によって中国輸出メーカーの立場はより一層苦しくなっており、人民元の値上がりがこのまま続けば、ベトナムなどコストの安い地域へ工場を移転しなければならなくなる可能性がある。中国経営報が伝えた。

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1月13日、ドルに対する人民元の中心パリティは、58ベーシスポイント上昇して6.0950となり、史上最高値を更新。同時に、直物為替レートも6.05の大台を突破し、終値は6.0434となり、こちらも史上最高値を記録した。人民元は13年1年間で41回の高値更新を記録しており、ドルに対する人民元の中心パリティの上昇率は3%近くになった。専門家は「今年も引き続き人民元が上昇を続ける確率は非常に高い」と指摘している。

国際資金が新興市場から撤退する際には、資金のすべてが米国に向かうわけではなく、大量の資金が香港や中国本土にも直接流れ込んでおり、いまや中国は国際資金のリスク回避スポットの役割を演じるようにさえなっている。しかし一方で、外貨準備高の増加と中国製造業の低迷は続いており、業界内では人民元高抑制を求める声が再び高まっている。

人民元高の影響などで、外資から見た中国製造業の魅力は落ち続けている。中国商務部のデータによると、中国製造業が13年1−11月に実際に使用した外資資金は414億5800万ドルで、前年同期比5.71%の減少となった。一方、生産コストが安いベトナムでは、13年の外資による投資額が54%増加しており、その大部分が製造業・加工業に集中している。人民元が上昇を続ける一方で、インドネシアでは対ドルレートで5年ぶりの安値を記録するなど、大部分の新興市場の通貨は値下がりを続けており、中国製造業の輸出に対する圧力はますます大きくなってきている。

中国の靴メーカー・中山健歩靴業の劉長寧(リウ・チャンニン)会長は「人民元の値上がりや人件費の大幅な上昇によって中国の輸出業界はますます厳しい状況に追い込まれている。政府が我々に国内消費者をターゲットにするよう希望していることはわかっているが、現段階ではまだ成功していない」とし、「人民元が再び上昇を続ければ、工場をベトナムへ移転させざるを得ない」と苦しい胸の内を語っている。(翻訳・編集/HA)

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