安倍首相は日本人にとって「良い首相」だ、中国人にとっては悪の権化でも―中国メディア

Record China    2014年1月21日(火) 2時6分

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18日、中国サイト・百度百家に「安倍は良い首相」と題した記事が掲載され、日本の首相を感情的に攻撃するだけの、中国政府のこれまでの外交政策を暗に批判した。

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2014年1月18日、中国サイト・百度百家に時事・軍事評論家の呉戈(ウー・ガー)氏の記事「安倍は良い首相」が掲載された。以下はその概要。

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日本人にとって安倍首相は良い首相だ。支持率は62%もある。だが中国人にとって安倍首相は悪の権化だ。外交政策が中国と衝突するからだ。中国人の心の中に、「日本にとって良いことは中国人にとって悪いこと」「すべては日本に悪い首相が現れたことが原因」「彼さえいなくなれば、中国の状況は一変する」という大前提が存在している。

これらの大前提自体に問題があるのだが、社会全体からの圧力の方がさらに大きな問題なのだ。それは「政治的に正しいのか、政治路線や政策、方針に合致しているか」「それは民族的に正しいことなのか、お前は中国人なのか」という圧力だ。

「民族的に正しいことなのか」を説明するのに良い例がある。中国人は「尖閣諸島は日本のものではない」と主張した日本の歴史学者・井上清が大好きだが、同時に日本人が同氏の本の出版を許したことに驚く。なぜなら中国人にとって、「民族的に正しいこと」とは、「あなたはこっち側の人間なのだから、あっち側に有利になることを言ってはいけない」という意味だからだ。

「安倍首相は極悪の軍国主義者だ。その安倍首相を日本国民の62%が支持している。だから62%の日本国民も極悪の軍国主義者だ」という三段論法はあまりにも強引だ。中国もかつて○○思想(原文ママ)で「人民は永久に革命的であり、悪いのは支配階級だ」と言われてきた。当時の人々はだまされていたのだ。

日中は利益争奪戦に歴史上の怨恨を持ち出している。獲得する利益が大きいほど怨恨も大きくなるが、日中は共存すべきであり、どちらか一方が消滅するようなことはあってはならない。利益が衝突すると、相手を罵り倒す。それは文革時代の外交手法だ。国家利益が衝突すれば、「間違った指導者を選んだ」と相手の国民を責める。それは民主政治を知らないからだ。紅衛兵のように安倍首相を鞭打つことが出来ないからといって、今度は自国民を責める。小泉首相(当時)を徹底的に批判した後に、安倍首相が出て来た。これこそ今までの中国のやり方が無知で無力だったことの証明だ。

一度も間違ったことのない国家政策などあり得ず、すべてが民族的に正しいことなどもあり得ない。近代以降、中国は尖閣諸島などの利益に鈍感であり続け、戦後の対日処理では無力で主導的立場が取れず、建国後の対日政策も間違っていた。これらはすべて事実だ。今日、日本に対する影響力が明らかに欠如して見えるのは表面上だけで、高度な競争力や国際秩序に対する発言力はさらに欠如している。外交官を総動員して、第三国で舌戦を展開し、道義的優位と理解を得ようとしても、第三国の理解はあまりにも浅い。中国の焦りの本質は深刻な対日不信と不確実な競争力、不安感から来ている。(翻訳・編集/本郷)

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