沿海都市の中小工場、人件費高騰や注文減少で前途は暗たん=旧正月に前倒しで長期休業―中国

Record China    2014年1月19日(日) 12時37分

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15日、輸出製品メーカーが集中している中国の沿海都市で、注文の減少や人件費上昇などから例年より早く旧正月の長期休暇に入る工場が増加している。写真は浙江省の電気製品工場。

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2014年1月15日、ロイターによると、輸出製品メーカーが集中している中国の沿海都市で、注文の減少や人件費上昇などから例年より早く春節(旧正月、今年は1月31日)の長期休暇に入る工場が増加している。17日付で環球時報が伝えた。

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中国の輸出製品の50%以上を生産している珠江デルタや長江デルタでは、小規模な工場の多くがすでに春節の長期休暇に入っている。6週間にも及ぶ長期休暇を設定している工場もある。ある労働者は「すでに3分の1の労働者が帰省して、現地の商店やレストランの多くも休みに入っている」と話す。

中国政府は経済発展モデルを投資・輸出依存型から内需主導型へと転換を図るべく注力しているが、貿易が依然として経済のエンジンの役割を担っている。中国の主要輸出先である欧米市場には回復の基調がうかがえるものの、消費者ニーズなどにはまだ完全に反映されておらず、注文は増えていない。

広東省東莞市の工場経営者は「現地の工場100カ所のうち、80カ所は経営が苦しい」と現状の厳しさを語る。中でも特に状況が厳しいのは、建材業界やおもちゃ業界など労働集約型の産業で、注文の減少だけでなく、中国の人口構造の変化や内陸部で高収入の就業機会が増加したことにより沿海部へ出稼ぎに来る若者が少なくなっており、労働力確保も年々難しくなっている。

専門家は「珠江デルタと長江デルタでは春節後に労働市場がさらに逼迫(ひっぱく)する可能性が高い。工場にとって最大の問題は注文の減少ではなく、労働力の確保になるだろう」と予測する。また、工場経営者は「給料が毎年20−30%上昇する一方で、労働者の数は減っていく」と嘆く。

中国の工場25カ所と提携している海外メーカーの責任者によると、1月に入ると80%の工場で労働者の前倒しの帰省による労働力不足問題が発生している。労働者らは「いつでも戻ってこれる。この工場が雇ってくれなかったとしても、向かい側の工場が雇ってくれる」と話しているという。(翻訳・編集/HA)



   

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