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中国でも続く大雨、想定外の被害もたらす「ブラックスワン」に当局者言及

配信日時:2020年7月10日(金) 12時50分
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大雨に見舞われているのは日本だけではなく、中国でも長江流域などで洪水が発生している。中国当局者は想定外の被害をもたらしかねない「ブラックスワン」にも言及した。写真は川の水があふれる武漢。

大雨に見舞われているのは日本だけではない。九州などで甚大な被害を出した梅雨前線は西に延び、中国でも長江流域などで長雨が続き、洪水や土砂崩れなどが発生している。中国当局者は想定外の被害をもたらしかねない「ブラックスワン」にも言及。最大限の警戒を呼び掛けている。

中国共産党機関紙・人民日報の電子版によると、6月8日に梅雨に入って以降、湖北省ではこれまでに6度の豪雨に見舞われ、同日から7月3日午前8時までの間に、省全域の雨量は累計で平均363.9ミリに達している。例年の梅雨の時期の平均総雨量250ミリを45%上回り、1961年以降で2番目に多い雨量となっている。大雨と長江の洪水という二重の影響を受けて、中国最大の淡水湖である◆陽湖(◆は番へんにおおざと)の水位が洪水警戒レベルを超え、今もなお上昇し続けている。

河川やダムなどは現在も水位が高い状態のままとなっており、長江主流の湖北区間は全ての河川で水位が高まり、7月2日午前8時の時点で、漢口ステーションの水位は26メートルと警戒水位を1メートル超えた。例年同期の水位より2.56メートルも高い。主要な五つの湖の水位も全て危険水位を超えており、最も多い時でダム1081カ所が危険水位を超えた。

気象当局によると、今夏は大雨や豪雨が予測され、洪水被害はさらに増大すると見込まれている。 中国水利部の葉建春次官は入梅後、間もない6月11日の記者会見で「水害防止対策により今は建国以来の最大の洪水を防御できているが、想定以上の洪水が発生すれば、防御能力を超えた『ブラックスワン』の可能性もあり得る」と口にした。

ブラックスワンは金融・証券マーケットで予想ができず、起きた時の衝撃が大きい事象のことを指す。葉次官の発言を伝えた米誌「ニューズウィーク」は長江中流にある世界最大の落水式ダム「三峡ダム」に注目。「そのブラックスワンが三峡ダムにも潜んでいる」と報じた。

三峡ダムはダム高185メートルで、ダム頂上部は長さ約2300メートル。70万キロワット級の発電機32基を備え、総発電量は2250万キロワットを誇る。1993年に建設が始まり、2009年に竣工した。

6月29日には三峡ダムの貯水池の水位が最高警戒水位を2メートル超え、147メートルに上昇。そのため、三峡ダムを含む四つのダムで一斉に放水が開始された。同誌によると、万が一にも決壊すれば、約30億立方メートルの濁流が下流域を襲い、4億人の被災者が出ると試算されている。安徽省、江西省、浙江省などの穀倉地帯は水浸しになり、長江河口の上海市は都市機能が壊滅する恐れもあるという。(編集/日向)

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