2020年7月5日、韓国・聯合ニュースなどによると、韓国の丁世均（チョン・セギュン）首相は同日、新型コロナウイルスの防疫対策に関連し、「事業主だけでなく、個人への防疫責任と義務をより強化する」と述べた。

丁首相は同日、政府の中央災難（災害）安全対策本部の会議に出席。新型コロナの感染状況が再び重大な局面を迎えていると判断し、このような方針を示した。韓国での1日の新規平均感染者数は、6月には33人だったが、7月に入ってからは42人に増加している。

また、丁首相は「感染が全国的に広がれば、（過去に大規模な集団感染が発生した）大邱（テグ）・慶北（キョンボク）よりもはるかに深刻な状況になる可能性も否定できない」と指摘。「防疫措置の順守が義務化された施設で、マスクの未着用などの違反行為が確認されれば、事業主だけでなく、利用者に対しても刑事告発など法的責任を問う」とした。

その上で、感染者の故意や重過失によって感染が拡大した場合に損害賠償などの求償権を行使することや、個人の防疫義務違反に過料を科すことができる関連法の改正も進めていく方針を示した。

このニュースに、韓国のネットユーザーからは、「国民にだけ責任を押し付けないで」「今頃になって何を言っているの？。新規感染者が少なくなって、『社会的距離を置く』ことをいち早く解除させたのは政府でしょ？」などと、感染再拡大を受けて丁首相が新たに示した方針に、反発の声が多く上がっている。

さらに、「政府はうまくいけば『K防疫』と誇り、失敗すれば国民のせいにする」「全て金で解決しようとしている」などと批判のコメントも寄せられている。（翻訳・編集/関）