一人っ子政策の犠牲か?14歳の少女が自殺―遼寧省瀋陽市

Record China    2007年5月23日(水) 6時4分

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2007年5月18日夜、遼寧省瀋陽市で黄秀玲(ホワン・シューリン)さんが服毒自殺した。彼女の好きだった漫画「テニスの王子様」の便せんに書かれた遺書は、自分を捨てた父への呪いとおのれの不幸を嘆く言葉で埋め尽くされていた。

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2007年5月18日夜、遼寧省瀋陽市で黄秀玲(ホワン・シューリン)さんが服毒自殺した。わずか14歳の少女は何に絶望して、自殺という道を選んだのか?レコードチャイナは背景を追った。

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秀玲さんは1993年に河北省のある農村で産まれた。実の両親は息子を望んでいたため、生後わずか3日で隣村の黄さんに引き渡された。黄という名字は養父のもの。実の親ではないとはいえ、養父母は秀玲さんに惜しみなく愛を注ぎ、秀玲さんも養父母を慕っていたという。しかし5歳で養母が死去。養父は秀玲さんを連れ、瀋陽市の姉夫婦を頼った。その張夫婦は秀玲さんを自分の子どもと分け隔てなく育て可愛がった。しかしほどなくして、養父は精神病を患い、秀玲さんを置いて河北省の実家へと引き返した。秀玲さんは毎日のように養父に手紙を書いた。多い日には3通も書いたが、しかし1通も返事は帰って来なかった。養父と別れて以来、秀玲さんは沈みがちになっていたという。***

秀玲さんに追い打ちをかけたのは、養ってくれている張一家の経済状況だった。世帯収入わずか月700元(約1万円)の張一家は日々の食事にも困るほど。自殺当日、秀玲さんにはお腹が空いたのか、スーパーでわずか1元(約15円)のパンを万引きしようとした。まじめな秀玲さんにとってはおそらく初めての経験だったのだろう。おどおどした態度からすぐに店員にばれてしまった。居合わせた客がかわいそうに思い、代わりに代金を支払ったため、秀玲さんが罪に問われることはなかった。

しかし、この事件は彼女の絶望に最後の一押しを与えたようだ。秀玲さんはスーパーからまっすぐ家に帰り、自分のベッドに潜り込み、もう二度と出てこなかった。遺体の脇には、彼女の好きだった漫画テニスの王子様」の便せんに、びっしりと遺書が書かれていた。遺書には、泥棒をした自らの愚かさを謝り、秀玲さんを顧みない養父を呪い、自らの不幸を嘆き、そして最後に「疲れた」と書き添えてあった。さまざまな不幸にも負けずにけなげに生きてきた14歳の少女が自ら死を選んだことに、張さん夫婦や同級生など彼女と関わりがあった多くの人々が強い衝撃を受けている。(翻訳/編集・KT)

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