日本の「失われた30年」と現在の韓国、共通点と相違点は?

Record China    2020年10月14日(水) 8時20分

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12日、韓国・マネートゥデイによると、韓国銀行は「日本の『失われた30年』と韓国の金融危機後の成長鈍化は、その原因が類似しているのは事実だ」と分析している。写真は東京。

2020年10月12日、韓国・マネートゥデイによると、韓国銀行は「日本の『失われた30年』と韓国の金融危機後の成長鈍化は、その原因が類似しているのは事実だ」としながらも、「資産価格の急落がなく、物価状況もデフレでなく、世界市場における輸出シェアもおおむね維持されている部分が、主な相違点だ」と分析したという。

記事によると、韓国銀行はこうした内容の国政監査答弁資料を「国民の力」所属議員に提出した。日本が1980年代後半から最近まで長期的な景気低迷に陥っている原因に「高齢化」「資産価格の急落」「デフレ発生」「輸出競争力の低下」を挙げている。その結果、日本の経済成長率(年平均ベース)は1981~91年が4.5%、92~2002年が1.0%、03~07年が1.7%、08~11年がマイナス0.6%、12~19年が1.1%と「下り坂」にあるとしている。既に景気低迷がかなり進んだ1997年になって企業・金融のリストラを試みたこと、90年代以後の少子高齢化対策も成果が制限的だったことなども指摘し、「経済構造の変化に対応し、新たな成長動力を創出するための改革を適期に実行できなかったことが、長期低迷を招いた」と評している。

成長鈍化は韓国も同様で、韓国の成長率は1991~99年が7.0%、2000~09年が4.9%、10~19年が3.3%となっている。これについて韓国銀行は「高齢化」「金融危機後の不確実性拡大に伴う投資不振」「主力産業の成熟化に伴う輸出増加の鈍化」を指摘。韓国も17年をピークに生産年齢人口が減少を始め、それによる労働投入の成長寄与度の低下が、潜在成長率を引き下げていると分析している。

ただ、現在韓国でデフレが発生する可能性は「極めて低い」としているほか、グローバル商品輸出シェアの推移を見ると、韓国(10年3.1%~19年2.9%)は下落幅が日本(1995年8.6%~2005年5.7%)に比べ小さいと指摘。そうした点を「最近の韓国の物価状況と世界市場における輸出競争力の維持は、日本とは異なる」と評価したという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「韓国は強力な大規模投資を惜しまない。そこが違いだよ。苦しい時こそ、思い切って投資する」「いまだにファクシミリで書類をやり取りし、印鑑がないと何もできないデジタル後進国日本と、比較になんてならないよ(笑)」「コロナ時代に韓国が経済成長率世界一という理由は、ロックダウンなき防疫をしているから。全て封鎖しちゃったら、どうやって稼いで食べて暮らすのさ」などのコメントが寄せられている。

一方、「正直、今の状況は日本より悪いと思うんだけど」「体感景気はものすごく悪い」「韓国の出生率=世界のビリ」「日本は出生率1.2人まで落ちたが、今では1.8人だ。韓国は0.8人で世界最低、総人口も減少を続けている。文在寅(ムン・ジェイン大統領)は絶対に口に出さないけどね」「日本より深刻だよ。日本は海外投資が多くて、利子所得で食べている。韓国はどうだ?」「経済第3位、一時は1位にもなり、ノーベル賞を20以上ももらっている、基軸通貨国の一つ。そんな国と比較ばかりしたがる韓国はなぜそんなに自信満々なのか」など、記事に否定的な意見も多く寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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