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ジャック・マー氏と孫正義氏が互いに取締役を退任、背後には何が?―中国メディア

配信日時:2020年6月30日(火) 6時50分
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孫正義氏と馬雲氏は21年にわたり、互いにとって協力パートナーだった。

孫正義氏と馬雲(ジャック・マー)氏は21年にわたり、互いにとって協力パートナーだった。そしてこのほど、互いの会社の取締役を退任した。

ブルームバーグ社の報道によれば、孫氏は株主総会で、自身の取締役退任は馬氏がソフトバンクグループにおける社外取締役を退任したことと同じで、両者の間に何らかの溝があったためではない。阿里巴巴(アリババ)は引き続きソフトバンクのポートフォリオの王冠に燦然と輝く宝石だと述べたという。

出会いから21年、馬氏と孫氏の関係は、かつて孫氏の側近に「ソウルメイト」(魂の伴侶)と評されたこともある。両氏はそれぞれ大きな成功を収め、アリババは1ベンチャー企業から時価総額6千億ドル(1ドルは約107.2円)以上の超大型企業に成長し、孫氏もアリババへの投資で大きな収益を上げた。

「一目惚れ」 アリババはソフトバンクから2千万ドルの投資獲得アリババの広大なビジネス版図の起点は1999年にあり、馬氏はこの年に湖畔花園エリアにある自宅で起業動員会を行った。馬氏は起業のビジョンを語り、中国人が創業した世界で最も偉大なインターネット会社を目指すとした。しかし2000年にソフトバンクから2千万ドルの融資を受けるまで、馬氏はシリコンバレーで融資を少なくとも40回断られている。

08年、成功して名前が知られるようになった馬氏は出演したテレビ番組の中で、孫氏との出会いを振り返った。「孫正義氏と初めて会ったあの日、自分はスーツも着ずに、本当に気楽な気持ちで孫氏に会った。融資してもらおうという考えもなく、会ってすぐに自分がどんなことをやりたいのか話し、話が尽きないうちに孫氏に遮られて『いくら必要なのか』と聞かれた。融資してもらおうとは思っていないと応えると、孫氏は『融資は必要だよ』と私を励まし、どうやって資金を利用するか、どうやったらスピーディに利用できるかを教えてくれた。一目惚れなんて信じない人もいるが、あれは一目惚れだったのかもしれない」

この日の面会で、孫氏はアリババに4千万ドルの投資を提案した。提案を聞いて非常に感激しながらも、孫氏は提案を断った。その理由は、これまで最高でも200万元(1元は15.1円)の資金しか管理したことがなく、そんなにたくさんの融資を受けてもうまく使えないし、会社も問題を起こすだろうと考えたからだった。孫氏は3500万ドルに減額したが、馬氏はもう少し考えさせてほしいといい、自分のチームと検討した結果、自ら日本へ赴き孫氏と再び協議したものの、投資額は確定しなかった。

最終的な投資額は1本のメールで決まった。「孫氏に提案したのは2千万ドルで、これに同意してくれたら融資を受けるし、だめなら融資は受けないと書いて送った。孫氏からの返事はたった一言『go ahead』(それでいこう)だった。インターネットが最も冷え込んだこの冬、私は孫氏を困らせたことはなかったし、孫氏も私を混乱に巻き込んだことはなく、私たちはお互いに信頼し合っていた」という。

その後の時の流れが証明するように、当時まだ創業初期だったアリババへの2千万ドルの投資は、ソフトバンクにとってテクノロジー企業に対する最も成功した賭けになった。

ソフトバンクは00年の2千万ドルに続き、04年にもアリババに4千万ドルの追加投資を行い、アリババ株の28%以上を保有した。05年10月、孫氏はアリババの取締役になり、07年5月には、馬雲氏にソフトバンクグループの10人目の取締役に就任し、重大な案件についての決定に参加するよう求めた。馬氏はこれまでソフトバンク取締役会で13年にわたり取締役を務め、孫氏はアリババの取締役会で15年間取締役を務めた。

投資失敗でソフトバンクが巨額の損失 アリババ株売却で「穴埋め」昨年12月6日に行われた2019年東京フォーラムで、馬氏は孫氏について、「おそらく世界の投資家の中で最もガッツがある。彼ほど勇気がある人はそうたくさんいない」と評価し、孫氏はこれを受けて、「確かに人よりガッツはあるかも。ガッツが損を生むこともあるけれど」と述べた。

アリババ株は現在、ソフトバンクが保有する資産の中で引き続き最も価値があるものだ。孫氏はこれまで1度ならず外に向かって、「できるだけ長くアリババ株を持ち続ける」と述べてきた。今年6月25日に行われたソフトバンクグループの今年の株主総会でも、孫氏は変わりなく、「ソフトバンクはできるだけ長くアリババ株を持ち続ける」と述べた。

実際には、ソフトバンクは16年からアリババ株を少しずつ売却している。今年3月23日には、410億ドル分の資産を売却すると突然発表し、その中には時価総額140億ドル分のアリババ株も含まれていた。

外部からは、巨額の損失がソフトバンクがこのほどアリババ株を売却し、孫氏がアリババの取締役を退任した直接の原因とみられている。

孫氏はここ数年、シェアオフィス事業のウィーワークと配車アプリのウーバーへの投資を続け、両社の経営難でソフトバンクの損失がふくれあがったことから、孫氏の手腕を疑う声が出ていた。

アリババ以外にソフトバンクが大量に保有する優良資産にT-モバイル株がある。T-モバイルは米国3位の通信会社で、時価総額は1250億ドルを超える。資金を調達するため、ソフトバンクは保有する時価総額200億ドル分のT-モバイル株も売却しようとしている。

今年3月31日までの19年度に、ソフトバンクのベンチャー投資部門ビジョンファンドは170億ドルの損失を計上した。

ロイター通信の報道では、ビジョンファンドは今年3月末までに、スタートアップ企業88社に計750億ドルを投資したが、投資先企業の時価総額は696億ドルにとどまる。

ウーバーとウィーワークへの投資だけでも、ソフトバンクの損失は100億ドルに迫るという。(提供/人民網日本語版・編集KS)

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