中国の高齢者は2050年に約5億人、高齢化の挑戦にいかに対処すべきか―中国メディア

人民網日本語版    2020年6月18日(木) 5時50分

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2035年から50年までは中国の人口高齢化のピーク期で、50年になると65歳以上の高齢者が3億8000万人に達し、総人口に占める割合は30%に近づくという。

中国発展研究基金会がこのほど発表した「中国発展報告2020年:中国人口高齢化発展情勢・政策」によると、2035年から50年までは中国の人口高齢化のピーク期で、50年になると65歳以上の高齢者が3億8000万人に達し、総人口に占める割合は30%に近づく。60歳以上は5億人に迫り、総人口の3分の1以上になることが予想されるという。中国新聞社が伝えた。

同基金会の盧邁副理事長は同報告のオンライン発表会で、「挑戦と圧力は空前のものだが、人口高齢化は新たなモデル転換や発展のチャンスと原動力ももたらす。今は人口高齢化を積極的に、理性的に、客観的に、全面的にみる必要があり、政策を通じて長所を活かし短所をカバーすることが必要だ」と述べた。

高齢化の挑戦に直面して、中国はどのように対応するだろうか。同報告は、「人口高齢化は挑戦でもありチャンスでもある。現在から今世紀中ごろまでは、中国の人口高齢化の高速発展期であり、新中国が社会主義現代化強国を建設する重要な時期でもあり、人口高齢化に積極的に、科学的に、効果的に対応することが極めて重要だ」としている。

一方で、高齢化社会に適した社会のガバナンスシステムを構築し、中国の制度的優位性を十分に発揮し、共同建設、共同ガバナンス、共有する社会のガバナンス制度を堅持し改善する。

他方で、高齢化社会を背景とした経済成長の新原動力を形成する必要がある。たとえば高齢者向け産業の発展を積極的に支援し、「シルバー経済」の役割を発揮させること、科学技術イノベーションの介護サービスシステム、医療衛生サービスシステムでの応用を推進すること、などだ。また高齢者の人的資本開発のポテンシャルは軽視できない。

北京大学人口研究所の陳功所長は、「人口高齢化に積極的に対応するためのカギはガバナンス能力とガバナンスシステムの近代化を推進することで、政策の主要課題は『ガバナンス』というキーワードをめぐるものでなければならない。中国の制度的優位性は高齢社会のガバナンスシステム構築を推進するための基礎を提供することができる」と述べた。

また陳氏は、「人的資源の供給を改善し、高齢者の人的資源を開発し、中国の特色に合致した定年年齢の延長政策を構築し、高齢者の健康水準を引き上げ、高齢者の再雇用と社会参加を奨励することが必要だ」と述べた。

国務院発展研究センター社会発展研究部研究室の馮文猛室長は、「中国の介護サービスシステムの最終的な方向性は高齢者に優しい社会の構築だ。これからの10年間は中国が人口高齢化に対応するための重要な『窓口期』であり、この時期には段階的に進む近代化戦略の大局にサービスを提供し、主体的に適応し、集中的にリードする必要がある」と述べた。

馮氏は、「政策の発展では分類による指導と動態的な調整の原則を堅持する。高齢層の規模は非常に大きく、都市部と農村部、地域などの角度からみて明らかに違いがあり、政策措置では都市部・農村部、地域、性別、教育レベル、健康状態などさまざまな特徴によって分類し、それぞれの層のニーズや特徴に基づいて政策目標を設定することが必要だ。制度の構築には動態的な視点を堅持し、高齢者の年代ごとの特徴やニーズを踏まえて速やかに調整を行う必要がある」と強調した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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