中国、バイデン大統領なら米中関係のさらなる悪化避けられると見込む―海外メディア

Record China    2020年8月7日(金) 18時10分

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中国は11月の米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が当選すれば米中関係のさらなる悪化を避けられる可能性があると見込んでいる。写真は反トランプ大統領のスローガン。

米国と中国の関係が急速に悪化する中、中国は11月の米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が当選すればさらなる悪化を避けられる可能性があると見込んでいる、とロイター通信が報じた。中国は今後数カ月間、米国との緊張を制御し、必要な時だけ報復する基本姿勢で臨む構えだという。

11月3日投票の大統領選で再選を目指す共和党のトランプ大統領は各種世論調査でバイデン氏に軒並みリードを許している。米国の政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によると、2日時点の各種世論調査の全米の支持率の平均値はトランプ大統領が42%、民主党のバイデン前副大統領が49.4%と、バイデン氏が7.4ポイントリードしている。

トランプ大統領は選挙の勝敗を左右するとみられている重要州の多くでも支持率で劣勢。新型コロナウイルスの感染拡大や人種差別の抗議デモに対する対応への批判が影を落としている。

ロイター通信によると、中国政府は2016年米大統領選でのトランプ氏の勝利で意表を突かれた反省に立ち、今回は早くから政府系シンクタンクに大統領選と米世論についての報告書を上げさせている。特に注目しているのはバイデン氏とその政策だ。

ある中国高官は「米中関係が古き良き時代に戻るなどという幻想は抱いていないが、大統領が変われば少なくとも関係を一新するチャンスは生まれる」と語る。「いずれにせよ、関係はこれ以上悪くなりようがない」とも言及した。

中国政府や軍部内タカ派の間にはトランプ氏が再選されれば中国の地位向上が加速するチャンスだとの見方があるが、習近平政権に近い複数の筋によると、トランプ氏の予見不可能な行動および関税政策への怒りや多方面から敵意を示してくる姿勢への警戒感と並行して、米中対立激化への懸念が高まっているのも事実だ。

一方で米国が中国に強い態度で臨むことは今や党派を超えたデフォルト(規定)路線だ。「バイデン政権」もこれを踏襲し、特に人権問題では今以上に強硬な姿勢を示すとみられている。

ただ、バイデン氏が大統領に就けば、対話に前向きになる可能性はある。選挙陣営関係者らによると、バイデン氏は米国の競争力、技術革新力、インフラの強化に再投資し、「米国の強さ」を打ち出す立場だからだ。

トランプ、バイデン両陣営はいずれも、中国が応援するのは相手方だと主張している。オバマ前政権とトランプ政権初期に東アジア外交の責任者を務めたダニエル・ラッセル氏は「中国はバイデン氏が勝てば米国の中国認識が転換するという幻想は抱いていないようだ。しかし新政権に対話を申し出る可能性は高いだろう」との見方を示した。(編集/日向)

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