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もし殺されたのが中国系だったら、これほどの抗議デモが起きただろうか―中国メディア

配信日時:2020年6月9日(火) 23時0分
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8日、観察者網は、米国の大規模な人種差別デモについて「被害者が中国系住民なら激しくならなかった」とする、米クリストファー・ニューポート大学のアシスタントプロフェッサー、孫太一氏の評論記事を掲載した。

2020年6月8日、観察者網は、米国で起きている大規模な人種差別デモについて「被害者が中国系住民ならここまで激しくならなかっただろう」とする、米クリストファー・ニューポート大学のアシスタントプロフェッサーである孫太一(スン・タイイー)氏の評論記事を掲載した。以下はその概要。

ここ数日、米国のほとんどの大都市において「フロイド事件」への抗議デモが行われている。ますます激しくなる抗議デモはわれわれに、新型コロナウイルスの感染拡大と経済低迷という状況の下で、米国の人種問題がもはや調和の取れない状況であることを示した。そしてまた一方で、フロイド事件はアフリカ系米国人の強いアイデンティティと組織力をも見せつけたのである。

米国の人種差別問題は構造的かつ長い歴史を持った問題だ。2008年にオバマ大統領が就任したことであたかも黒人の地位が向上し、差別意識が弱まったように見えるが、実際には時間の経過とともに対立は拡大し続け、多くの人種差別的事件が発生したのだ。

そして、トランプ大統領は就任後、少数人種の感情を無視して白人至上主義者を放任しており、人種間の衝突はますます激しくなっている。社会にはいつ爆発するともわからない時限爆弾が埋め込まれ、仮にフロイド事件がなかったとしても警察官による黒人への差別的な扱いに対する抗議デモは必然的に起こったはずである。

しかし、これがもし仮にラテンアメリカ系や中国系の住民が殺された場合、これほど大規模な抗議は起こらなかったかもしれないし、これほどまでに大きな影響を生まなかったかもしれない。

米国において黒人がこれほどまでに強大な政治的パワーを持つに至った背景には、歴史的な人種隔離政策と関係がある。ブラジルにおける奴隷制度とは異なり、米国は「奴隷の血が一滴でも混じったものは、両親のいずれかが白人であったとしても奴隷」という制度の下、白人と黒人の間であらゆるものが明確に区別されてきた。

その結果、米国では今でも黒人は基本的に同じ地域に集まって居住し、自らのスラングや文化を持ち、白人向けとは異なる黒人向けの教会もできた。黒人が参政権を得た当初は、同じ肌の色を持つ有権者が力を合わせて支持する状況が発生した。

ワシントンに住んだことのある人であれば分かるかもしれないが、北西部の白人居住地域とキャピトル・ヒル東側の黒人居住地域の間は、まるで見えない壁で隔たれているようであり、白人がこの「黒人エリア」に入る際には大きな恐怖を感じるのだ。逆に黒人は白人居住地域に入ること、そして特に白人警官に対して大きな恐れを抱いている。

また、良い教育を受けている黒人エリート層は、郊外の多様化地域に住みながら、黒人居住区域とのつながりを維持している。経済的、物理的には離れていても、文化や根底といった部分では黒人としてアイデンティティを持っているのだ。

それ故、フロイド事件が発生した際に、人々は被害者の居住地域や経済状況ではなく「黒人」であることに注目した。そしてこの「黒人」というレッテルが、米国内で容易に人々を動員し、怒りや暴力を引き起こし、全米の黒人やその利害関係者たちが速やかに立ち上がって抗議デモを行う気運を高めたのである。(翻訳・編集/川尻

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